富田林警察署を脱走した樋田淳也容疑者が48日ぶりに逮捕されたが、愛媛県庁の自転車文化推進課を二度も訪れていたのには少し驚いた。
最初にはイメージキャラクター入りでラミネート加工された「日本一周中」というポスターも作ってもらっていて、二度目は四国一周のお礼に寄ったという。
この男、まともな社会で頑張ればどうにかならないかという感想を持った。
そして私は、地図まで進呈した愛媛県自転車文化推進課職員は非常に親切でよかったと本気で思っている。
訪問客をまず「何か悪だくみをしている者でないか」とみるのでなく、いわば性善説で応対した態度は立派だ。それでいい。
高知の須崎で職務質問をした警官も、外野から「間抜け」などと罵声を浴びせるのは簡単だけど、お遍路さんには複雑な事情や悩みを抱えて歩かれている方も少なくないだろうから、私は”如何にも土佐の遍路道の警官”であることよと、あまり批判する気になれなかった。ふふふふふ。
よく何かの事件の後、「公務員は何をしていた」と叩かれる場合も少なくないが、例えば何かの救済を求めてきた訪問者は、基本的には悪人ではないという前提で、先ず救済方法を検討するのが行政の公務員であっていいと私は思っている。
もちろん、世の中には詐欺師もいるし嘘もある。それを一人の人間の頭の中で、検事になったり弁護士になったり裁判長になったり検討して公正な結論を出すのが公務員である。
テレビの無責任なコメンテーターなどが十把ひとからげで「公務員は・・」などというが、少しは冷静に公務員の思いに寄り添ってやってほしい。
自転車文化推進課から脱輪したが、そんな思いをいただいた。
私は『こころ旅』のファンである。それはどうでもよいオマケ。
富田林署から脱走した経緯には、あまりにも出来過ぎた話だと思っていたが自転車旅行を装った逃避行など見る限りこの男の類まれなる能力に驚かされると同時に、この能力を活かして真っ当に生きていたならば、と思ってしまう。
返信削除ただ、これだけ長引いた背景には世間の無関心の背景には、警察に対する「何しとんねん」という気持ちがあったのではないかと思ったりする。
それにしても見事な丸坊主はプロの手がないと無理だと思う、変装の基本はヒゲと髪型だと思うので散髪屋さんに手配書がなかったとすればこれまた警察の落ち度、ということになるのでは。
断崖絶壁の上に関係者を勢ぞろいさせて、如何に出来過ぎた逃避行であったかを滔々と語らせたいと思います。
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