2014年9月10日水曜日

ウチナーンチュの話

  満月であり重陽であった何となくめでたい昨日、『沖縄と連帯する大阪の夕べ』に行ってきた。
 行く前から興味があったのは、元県議会議長、元自民党県連幹事長の仲里利信氏がどのような話をされるのだろうかということだった。
 登壇されたのは、予想に反して?飄々としたおじさんだった。
 しかし、力むことなく語られた沖縄戦の経験談、・・・真っ暗なガマの中で小さい妹たちが泣くので兵隊が母に毒入りの握り飯を渡したこと、・・・迷惑がかかるからと家族でガマを出て乞食のように逃げ回ったこと、・・・戦争中の米軍の(ええーっ)残飯で辛うじて生き延びたこと・・・などは、ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキに、ノーモアオキナワと重ねて記憶に残されねばならない現代史だと強く考えさせられた。

 氏は、米軍普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設反対という公約を掲げて自民党の各選挙を闘い、石破幹事長と一緒に全県を歩いたりしたが、国会議員や知事の公約違反(辺野古容認)を批判したので自民党を除名されたということだ。
 ちょっと横道だが、こんな愛嬌のある(失礼)、魅力的な人物を相手側の中心に迎えていた沖縄の革新勢力も大変だったなあと変な感心をした。

 いま沖縄では、全41市町村の首長らが、保守、革新の垣根を乗り越えて・・・、
 1 オスプレイの配備を直ちに撤回すること。及び今年7月までに配備されるとしている12機の配備を中止すること。また嘉手納基地への特殊作戦用垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの配備計画を直ちに撤回すること。
 2 米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念すること。
・・・・との『建白書』を内閣総理大臣安倍晋三氏あてに提出している。
 この建白書を守る立場を鮮明にして、11月16日投票の沖縄県知事選挙に現那覇市長の翁長雄志氏が保革を超えて推されている。

 登壇した全国革新懇代表世話人の山下よしきさん(日本共産党書記局長)は、「サンフランシスコ平和条約の下での沖縄には、制度上はアメリカの統治下を続けるか国連の信託統治になるかしかなかったが、祖国復帰運動はそんな制度の壁を打ち破って日本復帰を果たしたのだ」と、強調された。
 反戦地主弁護団弁護士の仲山忠克さんは、「知事選に勝利すれば、仲井真知事の辺野古埋め立て承認を撤回若しくは取り消しすることは法的に可能である」と付言された。
 聞いていて、歴史の転換点にいることをひしひしと感じた。
 その歴史の単なる傍観者ではいたくない。

4 件のコメント:

  1.  あなたの意見に全く同感です。
     若い頃、悲惨な沖縄戦の模様を聞いたことを思い出しました。
     それにしても仲井真知事、沖縄の自民党情けないね。
     「戦後レジームからの脱却」を唱える安倍首相にとどめを刺したいね。

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  2.  チャカさん、メールをコメントにコピーさせていただきました。容赦、容赦。

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  3.  !仲里氏の話しは抑揚がなく終始淡々とした話しぶりには感心しました、悲惨な経験冷静に解りやすく話をするのは難しいことと思います。特に米軍の残飯で命を繋げたこと、航空機のパイロットのゴーグルが見える至近距離で機銃されなかったことは、これまで聞いたことがなかったのでショツクでした。
     沖縄は地上戦が行われた唯一の土地でありながら長い間本土から切り離されていたにも関わらず75%もの米軍基地が未だに存在事実について氏の考えを聞きたかったとちょぴり残念でした。
     それにしても、金で頬っぺたを張り倒すような安倍首相のやり方と言いそれを目尻を下げいい正月が迎えられると言った仲井真知事はとても許し難く、11月の知事選は何がなんでも翁長さんの勝利で普天間基地の閉鎖と辺野古基地移転を阻止しなければと思いました。
     

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  4.  chinunoumiさん、ほんとうにそう思います。
     時間切れで仕方がありませんでしたが、元大阪城天守閣館長渡辺武さんが話そうとされた琉球王国の歴史、侵略と言っていいような嶋津の侵攻と明治政府の侵攻、それらを学ぶことも大事だし学ぶこと自体は楽しいことですね。NHKで歴史秘話ヒストリア(琉球王国)の再放送を見つけたら観てみてください。

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