2014年4月19日土曜日

異議あり 近鉄・阪神

 阪神と相互乗り入れしている近鉄奈良線が、国営公園平城宮趾を横切っていることは有名なことで、走行中の車両の中から北を向くと復元された大極殿、南を向くと復元された朱雀門がそびえている。
阪神さん、これは古都にはあきまへん
  このため、近鉄奈良線を平城宮趾の南に迂回させるという整備計画が唱えられていることは知っているが、正直なところ実現可能性は低いというか遠い気がする。
 それなら、考えようによっては、「電車から見える一番ぜいたくな風景」として観光政策に利用してもよいかとも私は思う。
 だがしかし、近鉄と阪神電車の現状には異議がある。
 ここ(平城宮趾)では、問題の多い「整備計画」が進行中だが、その無茶な計画でさえ、必要最小限の施設は『品格が感じられる落ち着いた色彩にすること』となっている。にもかかわらず、両鉄道会社にはその種の自覚が感じられない。
 このまま放置すれば、車両にパチスロ屋の広告の入ったド派手な車両もありになる。(南海でそんな車両を見たことがある。)
 結論的には、国営公園内を通らせてもらえるありがたさを肝に銘じて、奈良線西大寺―奈良間を走行する車両は『品格が感じられる落ち着いた色彩』に限ってもらいたい。これはやればできることだと思う。小豆色や深緑なら許される。
 写真(上)の電車は甲子園や梅田が似つかわしい。

友人のブログに大阪モノレールの
こんな餃子のラッピング車両が載っていた
  奈良県は若草山にモノレールなどという愚策に拘泥するのでなく、今すぐ電鉄会社を指導してほしい。そして、世界遺産周辺地域の電線の地下化=電柱の消滅を図ってもらいたい。それこそが国の内外から大人の観光客を呼ぶ観光策の王道ではないか。
 信濃毎日に井出孫六氏の長文のコラムが載った。
 「・・・・緑の芝草に鹿の群れは似合っているが、鉄のモノレールは世界のもの笑いにしかならないだろう。乳牛を飼おうという「牧場計画」や「エレベータープラン」など若草山でひと儲けしようと浮かんだ計画を、一つひとつ潰してきた先人たちの努力を思い起こすときだろう。」と結ばれている。

3 件のコメント:

  1. 同感です。これもアメリカ発祥の軽薄、下品な文化の為せる技と思っています。TVのトーク番組の背景もこれと同じでしょう。品性のない市場原理主義の文化にはゲンナリです。ちなみにタイ、バンコクの高速電車は全編成全車両商品広告塗装でした。

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  2. 大阪モノレールには「阪急電車」の代名詞でもある「マルーン」カラーの車両も走っていますが人気ナンバーワンです。南茨木で阪急京都線と接続するため敬意を払っているのでしょう。

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  3.  バンコクがそうだということはアメリカ文化(経済)圏ということでしょうか。
     ヨーロッパの古い都市が美しく感じられるのはどうしてでしょう。
     奈良にはああいうところを見習ってほしいものです。
     それから、あの小豆色の車体の色、マルーンというのですか。あの色は許せると思います。
     東京のタクシーの色の下品さに比べて大阪の黒いタクシーというのが信じられないという声がありますが、奈良の鉄道は上品だというようにウリにしたらよいのにと思います。

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