昔、ガラス窓の外側や外灯の下にヤモリを見つけたことがあったが、街の近代化の下で、もう絶滅危惧種になってしまったのではないかと思うほど近頃は見かけなくなっている。
妻の大声で駆けつけてみると、そのヤモリが我が家のリビングに現れたので、追い出す前に先ずカメラと思って撮ったのが掲載の写真で、珍しい?赤ちゃんヤモリである。
ところが、捕まえようとすると尻尾を自切してウーハースピーカーの中に逃げ込んでしまった。
そこで、そもそも家守又は守宮と書かれるほどの益虫(虫ではない)だし、尻尾の自切も健気なので、このまま住まわせておこうということで夫婦の意見が一致した。以後、夜になると壁の上に出てきて挨拶をするようになっている。
椎名誠の本では、ラオスで『夜は必ずヤモリが沢山やってきてウケケケケと嬉しそうに鳴き、トッケイというトカゲがそのとおり「トッケイトッケイ」と必ず4回続けて最後に「ウゲゲゲ」と止める。』とある。
椎名誠は「昭和軽薄文体」代表だから鳴き声のオノマトペが写実的かどうか知らないが、他の本でも「トッケイ」の鳴き声はそのようであるし、それを「トッケイヤモリ」と書いてあるものもある。
私は知らなかったが、世界中では「鳴くヤモリ」は全く珍しくなく、沖縄のヤモリも鳴くし、「本土のニホンヤモリも小さな声で鳴くことがある。」と本にはある。この「赤ちゃん家守の泣き声」も聞いてみたいものである。
我が家のベランダのプランターの底に三年ほど住みついたヤモリ君がいました。家の中には、たまにしか入ってこず、「家外守」でしたが愛嬌のある顔をしていました。
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