11月23日朝日新聞のピケティ コラム(仏ルモンド紙からの抄訳)の標題は「米大統領選の教訓 グローバル化 変える時」で、その書き出しは「まずはっきりさせておこう。ドナルド・トランプ氏が勝った要因は、何をおいても経済格差と地域格差が爆発的に拡大したことにある」から始まっている。
そして、「欧州が、そして世界が、今回の米大統領選の結果から学ぶべき最大の教訓は明らかだろう。一刻も早く、グローバリゼーションの方向性を根本的に変えることだ」とし、「関税その他の通商障壁を軽減するような国際合意は、もうやめにしないか」と訴え、EUとカナダの包括的経済・貿易協定に触れ「投資家の保護のためにはあらゆる手立てが講じられ、多国籍企業は国家を民間の仲裁機関に訴えられるようになる。開かれた公の法廷を回避できるわけだ」と「常軌を逸している」と断じている。
そうして、「今こそ、グローバリゼーションの議論を政治が変えるべき時なのだ。貿易は善であろう。しかし、公正で持続可能な発展のためには、公共事業や社会基盤、教育や医療の制度もまた必要なので、公正な税制が欠かせない。それなしでは、トランピズムがいたるところで勝利するだろう」と結んでいる。
この論文を、グローバリゼーション推進、TPP推進の朝日新聞首脳はどう読んだのだろうか。
アメリカの著名な経済学者の指摘を真摯に受け止めるべきだろう。
多国籍企業が国家さえも呑み込もうとしている局面で、「安い牛肉が食べられる」的な記事はもうやめにしないか。
今後、トランプは露骨な日米関税・貿易協定を迫ってくるだろうが、TPP賛成と言ってしまった安倍自公(維)政権では「国益」は守れない。
木枯らしは耳から先に身に凍みる
東京に雪が降った日、先に厚着をしたせいか京阪奈のわが家ではそれほど寒いとは感じなかったが、シャッターの戸袋がガタガタと寒波の到来を教えてくれた。
その音を聞くと気温自体はたいしたことはないのだが、体中がこわばって布団から出られなくなった。
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