2014年12月8日月曜日

雇用なくして活躍なし

  自民党の選挙公約には地方創生と合わせて「女性活躍」とあるが、正直に言って現状分析がないからこれは開運商法みたいなものだと思う。
 政治の土台は経済であるというような生半可な理屈を言うつもりはないが、そして雇用問題だけで女性の地位の向上が解決するわけではないが、日本における女性の地位の問題の多くは雇用の問題でもある。ここの解決なくして問題は本質的に解決しないと私は強く思っている。
 男性に対する女性の賃金は、デンマークが91.2%、フランスが85.9%、ドイツが83.5%に対して日本は統計にもよるが73.5%乃至72.6%となっている。
 なぜか。 マタニティーハラスメント等妊娠出産解雇と、再就職時の非正規雇用が原因だろう。
 いや、女性の場合は新規就職時から非正規雇用の割合が圧倒的に多い。
 毎月勤労統計調査平成26年度10月(速報)の事業所規模5人以上の月間給与額でいえば、一般労働者340,837円に対しパートタイム労働者94,359円で、家計補助的主婦労働でなければ、例えばシングルマザーが家計を担おうとすれば、その結果は悲惨なものとなっている。
 だからもちろん、労働者派遣法を改悪して「一時的臨時的業務に限る」とされていた原則さえ捨てようとする自民党が非正規雇用の正規雇用化を進めるはずもなく、だから女性活躍の自民党の選挙公約は開運商法みたいなものだと私は言うのである。
 ズバリ、女性の活躍を言うなら労働法制度の規制緩和など直ちにストップすべきだろう。

 私ごとになるが、労働者派遣法ができた時から「この法律は社会を悪くするに違いない」と思っていた。
 なぜなら、「労働者派遣は派遣元の指示に従って働くもので、派遣先は指揮命令をしない」という嘘が大前提になっていたからで、大嘘の上に組み立てられた法制度がよいものである筈がないと感じたからである。
 だからその後、いろんな経営者の方々とも話し合う機会があったが、私はその都度「派遣法は悪法だ」「この法律は勤労者のためにならない」と言い続けてきたが、変な言い方だが私の主張の正しさを歴史が証明したと思っている。

 今般の選挙ではあまりクローズアップされていないが、維新や自民のいう労働法制度の「岩盤規制打破」「規制緩和特区」などと言うものは労働者を人間と思わず、単なる労働力・商品として扱おうとするものである。
 自民や維新の開運商法に騙されると女性の地位はますます低下するだろう。
 でも、どちらかというと女性の方が開運商法に弱そうだが・・・・。どうだろう。
 といいながら、私も結構寺社のお守りなんかを買ったりして、妻からは軽蔑の眼光を射されている。

  ※ 歳がいってからの体調のことを考えると、いつ何があるかわからいというのが実感です。同感だと思われるお方は「期日前投票」をしては如何でしょう。手続きはあっけないほど簡単です。
 今回の衆議院の比例選挙は政党名「日本共産党」と書く方法です。個人名は無効となるのでご注意ください。

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