奈良県は「ほんまもの」を大事にしてほしい |
目的は、バリアフリー(障碍者にも眺望を味わってもらいたい)とか賑わいづくりとか、その折々のご都合主義に見える。
ちなみに、若草山の三重目の頂上には現在でもバリアフリーで簡単に行けるようになっている。
想定される一重目へのバス道路と回転広場のためには、結構な土木工事や舗装工事が予想されるから、世界遺産のバッファゾーンにある若草山を大いに傷つけることは間違いない。
県議会予算委員会で共産党の議員が奈良県風致地区条例の「原則的に現状を凍結的に保存する」とした条文を引用して質問したことに対して知事は「共産党は、凍結保存を前提にしている。ユネスコ一派の方も保存目的を大事にしている」「凍結保存は研究者の言葉であり、考古学一派の言葉だ」と発言したらしい。
これを聞いたとき私は耳を疑ったが「ユネスコ一派、考古学一派」という侮蔑はほんとうだったらしい。もしかしたら私も考古学一派?
現代の考古学では単純な「凍結保存」論は否定されており、国民共通の歴史遺産を大いに公開展示することになっているが、知事はこのような現状に対する認識を誤ったうえで、文化財関係の部下も含めた研究者に侮蔑の言葉を投げかけたわけである。それに引用した条例は県の条例だ。
なお、モノレールに反対した方々は単純な凍結保存どころか、ナンキンハゼ等の駆除、ナラ枯れ対策、本格的な奈良地域の遺跡遺物の博物館等の積極提案を行っている。ランドマーク的な復元も主張している。
あるいは、奈良の観光振興にも積極的である。
私個人としても、若草山の麓の北の端、手向山八幡宮南端まで電気自動車で路線を延長する方がよいと思っている。小さい孫を連れて若草山や二月堂に行くにはアクセスは悪すぎる。
しかし、奈良観光の究極のコンセプトは「本物の歴史に出会える」ではないのか。
テーマパークまがいの施設で観光客を誘致しようという発想自体が遅れているのである。
京都市が本格的に屋外広告物を規制しようとしているのに、何という時代遅れであることか。
その時代遅れの感覚が「考古学一派」の発言に現れたのだろう。
心ある歴史愛好家は『若草山壊し』に反対の声をあげてほしい。知事の「考古学一派」の言葉は歴史愛好家全員への侮蔑の言葉だと思っている。
※ 新しい署名用紙のリンク先・・・・・印刷してご協力をお願いします。
http://sk-net.net/wakakusayama/syomei201408.pdf
chinunoumiさん、御依頼のありました「新しい署名用紙」、25日にお届けさせていただきます。
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