アカタテハ |
吉永小百合が惚れ込んで、吉永や鶴瓶が出演する映画になったという先入観のためではないと思う。
森沢明夫の『虹の岬の喫茶店』。
私としては、建設会社の重役にまでなったが不況で左遷・転勤になり、結局男はその地で孤独死するのだが、その男と喫茶店の女主人との別れの間合いが印象深かった。(第四章ラヴ・ミー・テンダー)
特別に社会の不条理と闘った登場人物もいないし、どろどろの愛憎劇もないのだが、それでいて面白おかしいだけの小説で終わっていない。気持ちの好い読みごたえが後に残った。
そのうちに映画を観てみたいが、小説自身もお勧めだ。活字の世界は無限に広がる。
映画はモントリオール世界映画祭審査員特別賞グランプリ受賞。
9月28日の記事に書いた、アサギマダラを待っている庭のフジバカマに、アカタテハがやってきた。
アサギマダラは、フジバカマなどの毒を吸って自身を毒化して身を守っているという説があるが、アカタテハが毒蝶だという話は聞かず、昆虫の世界は不思議なことがいっぱいだ。
よく見るとサファイアのようなハナムグリもフジバカマの花に潜っている。
昆虫だけでなく、人間には毒だとされている木の実を野鳥が啄ばんでいることも多いから、この世界は多様性こそが真実なのだろう。あまり、自分の意見だけを盲信して他人に押し付けない方がよい。同様に他人の意見を先入観で見るのもよくない。自戒を込めて。
9月28日の記事のコメントに書いたが、家のポストに「ふじばかま 蝶のお話 うれしく拝見しました・・・・」という手紙が投げ込まれていた。どなたかは全く判らない。
この街もまんざらでもないと妻と話し合ったが、元はといえば『掲示板』を出したから。
人生は何もしなければ何も起こらない。歳と失敗を怖れていれば終活以外にすることが無くなる。
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