盆踊りというのはお寺で行うのが似合っている。
ほんとうかウソかは知らないが、関西で最後の「踊り納めの盆踊り」だと奈良県や奈良市の観光協会の文書にある。
ということで、東大寺二月堂の「十七夜盆踊り」に息子ファミリーと行ってきた。報告が遅れたがあったのは9月17日。
ところが孫の夏ちゃんは、ラッシュアワー並みのあまりのスケールの大きさにたじたじ。日頃の自己流盆踊りをなかなか見せてくれなかったが、自分では十分に踊った気でいるらしい。
去年はまだ赤ちゃんだった。今年はデビューした。来年は浴衣だと爺婆は決めている。
私は、人ごみの中でも荷物係として判るよう、そして少しの気合を込めてショッキングピンクのポロシャツを着ていったが、踊り子連中はそれぞれ赤やピンクの揃えの衣装が多く、だから「全く目立たない」と妻からクレームを受けた。いやはや。
さて、踊りのことだが、河内音頭系と江州音頭系の音頭取りが次々に登場し、見物席よりも踊りの輪の方が多いぐらい。そして、男性の数も少なくない。さらに、グループごとに微妙なアレンジと競争意識があったりして、テレビで見る各地の観光パレード型の踊りではない、盆踊りらしい土の匂いのする盆踊りだった。(あのセミプロ的というか、創作ダンス教室的というか、否定はしないがあれはちょっと盆踊りではないと私は感じている。)
そして、その浴衣や法被の背中には南河内の「道明寺」や「柏原」の文字も。「これはもう病人だ!」と感心した。
途中で東大寺が出店している屋台?の椎茸たっぷりの「小そうめん」1杯100円も2杯ずつ食べて堪能した。夏ちゃんはポプコーンとかき氷。これも100円。
十三夜の月が煌々と会場を照らし、鹿の鳴く声が遠くでする。考えてみれば贅沢な環境であった。・・・・と満足して、二月堂にお参りもせずに帰ってきた。「この罰当たりめが」となどと言わずに今夜は観音様も許してくれるだろう。
河内音頭は踊り方にも何種類かあり、何となく誰かがリーダーシップをとって順に替っていく。
返信削除その内でも主流は「豆かち」という踊り方であるが、リズム感の悪い私にはちょっと難しい。
10代の頃踊っていたのはもっともっと素朴な、だらだらと踊る男踊りだったと思う。私なんかは今東光氏が「河内マンボ」と言っていたあのだらだらっとしたのが河内音頭には似合っていたと思う。ただし、女踊りは昔から飛び跳ねていた。
江州音頭は河内音頭よりも一世代古く素朴な感じがする。その素朴さが好きである。