2024年5月13日月曜日

壮大な無駄か

 
   後期高齢の爺さんがここ何十日もああでもないこうでもないと悩んでいたのだ。
 それは、天下国家とは全くと言ってよいほど関係のない問題。ただ「クス玉」をどうするかで悩んでいたのだ。
 こんなことで限られた(人生の)時間を費やしていてもよいものだろうかと気が滅入りそうになるのを我慢して考えてきた。

 課題(問題)は単純で、『壁際にしか支点(吊るす器具)がない会場でどのようにしてクス玉を吊るすか』である。ただし、支点(吊り看板の一部)はかかる力によって歪に前方に動く可能性がある。
 それに、会場自体にフックなどの打ち込みはできない。
 会場に持ち込み、持ち帰りするので仕掛けは組立式かなんかで軽量でコンパクトな仕掛けでなければならない。
 と同時に、中には錘(おもり)も入っているし、何人もの人で下に引っ張るのだから頑丈である必要もある。
 そして費用はかけられない。 

 ということで、今回は別にホームセンターに行くでもなく、ただただ回らない頭の中でいろんなパターンを考えては捨て、考えては捨ててきた。
 木製でいくか、針金の太いヤツでいくか、軽さと強度の兼ね合いは・・などなど。
 それがようやく出来上がった。
 軽量の組み立て式で、費用はわが家の廃材などで済ませて0円で収まった。

 「方法がないならクス玉は中止しよう」という声もあったし、今もほんとうに何人かで引っ張る力に耐えられるかどうかということもあるにはある。そして成功しても皆は「あっ、そうか」できっと終わるだろう。
 そのために費やした時間と気力を「壮大な無駄」と思うかどうかはどうでもよい。
 そんな爺さんも一人ぐらいはいてもよいではないか・・と、自分自身を慰めている。
 (仕掛けは写真のさらに上にある)

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