2021年11月9日火曜日

憲法を変える必要なし

   総選挙の結果が出てすぐに友人からメールがあり、「 憲法改悪を日程に載せてくる可能性がありますね。憲法では自衛隊は違憲だと思いますが、こうなれば、憲法改悪阻止の方便として、現憲法でも自衛隊合憲に舵を切るのもありかなと思ったりします。なぜなら、中国がますます軍事力を強化してくる中で自衛隊即時廃止は国民世論でないと思うのです」とあった。卓見だと思われる。

 私は次のように返信したのだが、もっと広く皆さんに納得してもらえるような紋切型でない発信が必要だと反省させられる。これから先このブログでも、憲法や憲法9条について、いろいろ考え書いてみたいと思う。

 とりあえず、私の意見 その1 は次のとおり・・・

 憲法9条に照らせば、自衛隊が憲法違反であることは国語的にも明瞭でしょう。アベ政治が言葉を弄んだような「言いかえ」は社会を腐敗させます。なので単純な自衛隊合憲論には俄かには賛成ではありません。 

 9条と自衛隊の矛盾を解決するためには、 憲法9条を改正する。 自衛隊を解散させる。 国民の合意を重ねて、かなりの長期間にわたって一歩一歩段階的にすすめる。 の三択しかなく、でいこうというのが現実的でしょう。

 長期間とは、日本を取り巻く平和環境が成熟し、国民の圧倒的多数が「もう自衛隊がなくても安心だ」という合意が成熟したところで初めて、憲法9条の完全実施に向けての本格的な措置に着手するということです。 

 その場合の(それまでの間の)憲法解釈は、歴代政府さえ何度も表明してきた ①自国の国家秩序に対する「急迫不正の侵害」の実力排除は9条も禁止していない。 そのためには必要最小限の実力の準備、保有は9条に反しない。で、これを厳守していくべきでしょう。(自衛隊の現状はこれを超えていますので、現状そのままを合憲とは言い難いと思います) 

 故に、もしその間に ①急迫不正の主権侵害や ②大規模災害の発生など、必要に迫られた事態が発生した場合には、当然に自衛隊を活用することも含めて、国民の命を守るということになります。事実、共産党はこれまでも大規模災害に自衛隊の出動を政府に要請しています。

 以上の考え方は、ワンフレーズのキャッチコピー時代にはいささかじゃまくさい理屈ですが、しっかり語れば理性的な人々には合意できる内容だと考えるのです。(以上)

 答えは急ぎません。読者の皆さん方の自由な意見や思いの表明を期待します。

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