2013年10月5日土曜日

撮り鉄ちゃんを撮る

  通称:赤川鉄橋は大阪市都島区と東淀川区を結び淀川をまたいでいるJR貨物線の鉄橋である。
 鉄橋自体は複線用だがレールは単線しか敷設されていないので、空いた部分を大阪市が旧国鉄から借り受けて歩行者の生活道路になってきた。(自転車は押して・・と書いてあるがほとんどの人はそのまま走っている。)
 つまり、列車と人間が隣り合う鉄橋として知る人ぞ知る珍しい鉄橋なのだが、今般、JRが複線化するために、この10月31日をもって歩行者は通行禁止になる。
 淀川のような大河に懸る橋が一つなくなることは利用者にとっては大きな不便であるが、例によって橋下市長は、かつて架設が予定されていた代替人道橋の計画を中止した。
 
 という、あと1か月も命のない鉄橋を、秋空の下、OB達でハイキングに行ってきた。
 すると、平日にもかかわらず鉄橋には「鉄ちゃん」たちがいっぱい居て、それぞれが楽しそうに勝手にガイドをしてくれた。「先日は台湾の鉄ちゃんに説明した。」と嬉しそうに語ってくれたり・・・。
 そして、「あと30分ほどで列車が来る。」というので待っては見たがナカナカ姿を表さない。すると、「九州で人身事故を起こしたために4時間遅れている。」との情報も入ってきた。
 世はネット社会の上に鉄ちゃんのネットワークで、こういう情報まで私たちが知るというのも面白い。
 結局、1時間ほど待って鉄橋上で貨物列車とすれ違った。
 ・・・・・・ただそれだけだが、楽しい経験だった。
 鉄橋上のあちこちには「撮り鉄ちゃん」がカメラを構えていたが、私の写真の人々は「にわか撮り鉄ちゃん」である。
 でも、その一瞬、鉄橋上はお祭りのようなワクワク感が共鳴しているようだった。そのほとんどは男である。

  PS  上の写真だけでは「なんちゅうハイキングや。」と誤解を受けると困るので補足をすれば、赤川鉄橋に行く前に『毛馬の閘門(けまのこうもん)』と『蕪村公園』でしっかり勉強した。
 写真は(新)淀川から大川(旧淀川)へ『毛馬の閘門』を出てきた船。理屈はスエズやパナマ運河と同じ。
 こちらでは、先日の台風18号の爪痕があちこちにあって心が痛むと同時に、非常にメカニックな、・・・イメージとしてはロケットの司令室のような淀川水系全体の管理司令室も見て少し安心した。
  与謝蕪村のことはいつかまた。

2 件のコメント:

  1. あらためて「鉄道マニア」のすごさに感服しました。当日はメインが「毛馬閘門」で閉鎖前に間に合えば、という企画でしたが「達成感」「見た感」はこちらでしたね。「閘門」については何れブログで紹介します。

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  2.  ひげ親父さん、 毛馬の閘門を主としたオーソドックスな行事報告はひげ親父さんのブログに出るだろうと思って、ちょっと附録の部分の感想を書いてみました。
     なにしろ、あと20数日しか体験できない(というほど大袈裟なものではありませんが)貴重な思い出(というほど大袈裟なものでもありませんが)になりました。
     私としては、大勢のオッサンやニイチャンたちが何処か興奮がちに楽しそうな笑顔であることが愉快でした。
     準備等にご苦労様でした。

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