「殿様蛙という名前ですが殿様ではありません。」というようなCMがあったが、西洋鎌柄という名前ではあるが、鎌の柄にはなりそうもなく、細くてどちらかというとヒョロヒョロと弱々しい木である。
それが4月下旬から満開で、よく見ると可愛い花が小手毬のように寄せ集まってなかなかに風情があるのだが、如何せん、この時期一斉に咲き誇っている町中の派手な木々の陰で、どちらかというと目立たないのが可哀想に思う。
しかし、花には子孫保存のための重大な目的がある。「控えめな立ち居振る舞いを好んでくれる昆虫(むし)さんだけに判ってもらえればいいの。」などとお淑やかに構えてはいられないはず。
ということなのだろう、窓を開けるとムッとするほどの蜂蜜の匂いがする。と、私が思ってしまうのも逆立ちをした認識で、花の蜜が集まって蜂蜜になっているのだから、蜂蜜の匂いではなくストレートに花の蜜の匂い・・・・・・と、判ってはいるがやっぱり蜂蜜の匂いである。そして、どういうわけか些か官能的である。
そう、臭覚というものは原始的というか本能に近いものであるらしく、理屈では分かっていても「蜂蜜の匂い」と脳の別の部分が倒錯して認識するらしい。
そして私が見ている限り、椿をはじめ蜜いっぱいのこれらの木々をいちばん利用しているのは、蜂や蝶や小型の小鳥でなくて何となく好きになれないヒヨドリで、木々の蜜を食べ廻りながら、花の芯まで齧って捨てまくっている。
だから、そんなときは愛鳥家のネームプレートを横に外して、ヒヨドリだけはチョッと脅かして追っ払っている。
えこひいきかも知れない。
ムッとする蜜の匂いをお届けできる筆力がないのが口惜しい。
ムッとする匂い届きましたよ
返信削除思わず 庭のボタンの匂いを嗅ぎました
あの豪華な花に似合わず青臭い匂いでした!
今の時期 ビオラ パンジー 桜草 勿忘草etc
種が 飛びます 飛びます!
クリスマスローズの種が落ちます 落ちます!
お花が大好きなわこたんです
わこたん、共感ありがとうございます。
返信削除気候のせいか、品種改良のせいか、今年はビオラ、パンジー、シクラメンがいつまでも元気です。およそ半年間咲き続けています。「こんなんでええのんやろか」とちょっと心配になります。
この頃流行りの華麗な新種の花々もよいですが、何か昔懐かしい花も捨てたものではありません。今年は種を蒔いた矢車草がもうじき爆発しそうです。