2013年4月21日日曜日

別れの挨拶

  ■別れの挨拶■ まもなくバードウィークがやってきてキビタキなど夏鳥の求愛の合唱が始まるが、その前に、冬鳥たちが北へ、あるいは高山へと帰っていく。
  また、南北に旅をする旅鳥がひと時顔を見せる。今はそんな季節である。

  路を歩きながら、ここによくいたシロハラも居なくなったなあ!と思ったりしていたが、突然シロハラが我が家に飛んできて、積み上げてある枯れ草をバサッバサッと掻き回した。
 旅行前の栄養補給に必死なのだろう。
 窓の内側から「ほらほら旅立ちの挨拶に来た」と言いながら夫婦で感激して見守った。

 翌日、ベニカナメの植込みの中や土の上に忙しなく動く影を見つけた。
 色合いと背中の模様からビンズイも挨拶に来たのかなと思ったが少し違う。
 ビンズイは植込みの中をウグイスのように動き回らないように思う。
 念のためカメラを引っ張り出しに走った。
 という間に、歩道上のケヤキの枝に止まって、今度は見事に美しい声で囀りだした。聞いたことのあるようなないような・・・・。 あわてて写真に切り取った。

 それから、「これは確か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」と、去年のブログを探してみた。
 あった。 2012年4月13日の記事に『柳上のアリアの主は』と題してアオジのアリアを書いていた。 間違いない。
 もしかしたら同じ個体だろうか。
 野鳥たちは人間たちより律儀に挨拶してくれるようだ。

 ■出会いの挨拶■ 5月下旬の気候の翌日に3月の気候になった。私も体調が変だった。可哀想なのは彼女である。
 我が世の春のつもりで羽化したところが木枯らし紛いの浮世の風。
 「がんばれキアゲハ」とエールを送ったが、「同情するなら暖をくれ」と言いたそうだった。




3 件のコメント:

  1.  今、アオジが我が家の庭で高らかにアリアを歌っています。

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  2.  渡り鳥の話で!思い出したことがあります。随分前のことですが、燕が暑い(暖かい)所からわざわざ、はるばる日本へ来て子育てをするかということです、まだ寒い日本まで来て子育てをする理由です。
     何千キロ、何万キロも渡る前に律儀に挨拶に来る彼等に愛しさ覚えますが、キビタキもビンズイも見たことがありません。

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  3.  なぜ渡り鳥は渡るのか?という問題を正面から論じた著作物を私は知りません※が、四季のある地域には集中して花が咲いたり、虫が出たり、実がなったりするからでしょうか。
     では何故冬鳥と夏鳥がいるのか?は北極圏の人々や、熱帯の感染病の多い地域の人々に「何故そんな所に住んでるの?」と聞くようなものでしょう。
     そして、ツバメは日本に出て来たのか、日本に帰ってきたのかも私は判りません。
     ※茅渟の海さん、「渡り」が不思議なのではなく「渡り」こそが基本であった。かつては、あらゆる生物が季節ごとに「渡り」を行っていたが、年代を経るごとに横着になり、今や一部の鳥類だけになっただけのことである。(オブローモフの原則)という説もあります。真偽は知りません。

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