2014年11月7日金曜日

植物は不思議だらけ

妻がフジバカマの匂い袋制作中
  フジバカマの葉っぱを収穫して匂い袋を増産している。(養蚕みたいな写真だがそうではない)
 この清楚な香りを発するフジバカマが有毒などと信じられないが事実は小説よりも奇なり。

 道で母娘と思しき二人連れが楝(おうち)の実を採ろうとしていたので、「試してはいませんが有毒ですよ」と声をかけたら驚いておられた。
 その実を晩秋以降ムクドリやヒヨドリが盛んに啄ばむのも考えれば不思議だ。

 実母が老人ホームに入所していたとき、スタッフがたわわな赤い実の木で部屋を飾っていた。
 そして「この木は何でしょうねえ」と私に聞くので、「ピラカンサです。有毒です」と正直に答えてちょっとだけ反省した。(せっかくの華やいでいたムードに冷風を送ったよう)

美味しい秋茱萸
  植物と動物の微妙な関係もおかしなもので、ほとんどの植物は動物に食べられないよう自身を有毒化したり棘をつけたりしながら、一方で花粉(蜜)や種子を食べられようとしている。(種は食べられないよう有毒のものも多い)
 圧倒的な野草も大部分の野菜も基本的には有毒だと本に書いてある。
 キャベツを食べたペットが死んだり、犬がタマネギやカカオで死ぬこともある。
 そして、人間だけは食べられたり、ある種の野鳥や昆虫だけは食べられるということもあるから、進化論というものも考えれば考えるほど解らない。(それが進化論だとの説もあるが)

 だから、自然食という言葉の響きに乗って無闇に自然界に手を出すのは危険だが、どう見ても安全な秋茱萸(ぐみ)が道端に実っていた。
 経験則上これは問題ない。
 びっくり茱萸はもちろん一般的な夏茱萸に比べても小粒であるが、野鳥のようにこれを主食にするのでもないから文句はない。
 誰もが通る遊歩道にあるので、今度孫が来たときにまだ残っているかどうか。ということで写真の分を冷蔵庫に保管した。 

4 件のコメント:

  1.  植物の有毒性について書いたのでちょっと補足を!
     usukuchimonndouのコメントにも書いたが、この時期の奈良公園はナンキンハゼの紅葉が美しい。
     このナンキンハゼ、本には「種は有毒」と書いてあるが葉っぱが有毒と書いてはない。
     しかし、あの驚異的なシカの食欲が見向きもしないから、葉っぱも有毒なのだろう。
     そのうちに奈良公園は、ナンキンハゼの名所になるだろう。
     ブログusukuchimonndouに正倉院展の続きでエビフライを見つけたことが載っていた。そして、地上を探している御婦人に「エビフライですか?」と尋ねて怪訝な顔をされたとあった。
     しかし、そういうお節介が世間を穏やかにするように私は思う。
     私は大仏殿で遠足の子どもたちを捕まえては「この蝶々も見てごらん?」「脚は何本?」「みんなで考えてみたら」と声をかけています。
     遠足や修学旅行でほとんどのことは忘れても、変な爺さんに声をかけられて8本脚の蝶を見たことだけは記憶に残るに違いありません。
     それを確かめに、大人になってからゆっくりと奈良にきてね。
     http://usukuchimonndou.blogspot.jp/2014/11/blog-post_6.html

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  2. いま嫁はんに「袋」を作成依頼していますので、ひとつ頂けませんか?

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  3.  ひげ親父さん、袋の作成は不要です。

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  4.  9日に孫が来たので傘を差しながら秋茱萸を採りに行った。
     もちろん、たくさん採って楽しく食べた。
     夏茱萸も方々で咲いていたので、「春になったら実ができるよ」と言ったら、「春ってどういうこと」と聞いてきた。で、3歳の子に季節を教えるのは難しい。記憶にあるのは1シーズンもないのだから、四季の移ろいをどう語るべきか。

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