2014年11月29日土曜日

空間能力

地図の読めない人は南に向かうとき
地図を反対向けにする
  安倍首相は、景気が腰折れすれば税率を上げても税収が増えず元も子もないから来年10月に予定していた消費税10%への増税を延期すると言ったが、1年半後の2017年4月には景気に関係なく「再び延期することはない。断言します」と見得を切った。
 首相の発言を国民は信用していないから大問題になっていないのだと思われるが、この発言は立場や主張に拘らず‟支離滅裂”で、「景気が悪ければ元も子もない」なら1年半後も景気を勘案して判断すべきだし、増税が絶対必要なら来年10月に引き上げるべきだろう。
 要するに1年半の延期というムードだけで選挙に勝利?(後退を少なく)し、選挙後は「信を得た」とか言って悪政へ一気呵成を狙っているわけで、それは、公明、民主ほかの消費税に反対しない与野党も同じである。

 あらゆる経済指標をちょっと拾い上げてみてもアベノミクスの失敗(増税不況)は明らかなため安倍首相と自民党は、「今は道半ば、この道しかない」というキャッチコピーを考えついたが、浜矩子同志社教授は、「これが道半ばなら、到達点まで行ったときには『そして誰もいなくなった』でしょう」と鋭く言い放っている。
 この『道』をテレビで共産党の小池副委員長は、「道の方向が間違っている」「消費税に頼らない道がある」と切り返していたが、その方向は11月19日に「消費税は福祉を壊す」とこのブログで書いたとおり、所得税と資産税を中心とした応能負担の伝統的民主的税制に戻せばいいだけのことである。
 そして、大企業の内部留保のほんの僅かを賃上げと正規雇用化に使わせれば、国民に痛みが生じないまま税収も上がるのだから話は簡単である。
 それが簡単でないのは大企業の欲の皮が厚く、その献金で買収された自民党等が逆立ちをした「アホノミクス(浜矩子造語のひとつ)」を推進しているからである。

 私は首相の一連の発言を聞いていて『話を聞かない男、地図が読めない女』という本のことを思い出した。
 首相は道の行先も現在地も解っていない。あの本に言わせれば「右脳の前の方に問題がある」男であり空間能力が劣っている。※
 本は、「空間能力の劣った男は狩りができない」と断じているが、狩りのできないリーダーについて行った家族の行末は悲惨なものとなるだろう。

 なお、共産党には「地図の読める女」がいっぱいいる。
 地方議員の35.7%、都道府県議員の50.9%、政令市議員の52.0%、都議会議員は17人中11人で65,0%、昨年の参議院議員は比例5人中1人、選挙区3人中2人が女性である。

 ※ もちろん私は安倍氏の右脳に身体的欠陥があるなどとは思っていない。しかし、このように支離滅裂な主張を貫き通す性癖というか人格には、政治家なかんずく首相としては決定的な欠陥があると思っている。

1 件のコメント:

  1.  人を外見で評価したりするのは慎まねばなりませんが、安倍首相が他人の意見に耳を傾けることなく、自分の主張だけを『何かに憑りつかれたような』眼をして一方的にしゃべる姿を見ていると、非常に危険な感じが拭えません。
     その上に、迷彩服を着て戦車に乗って写真に収まるパフォーマンスは、保守党だとかという立場であっても「タガがはずれている」と感じるのは思いすごしでしょうか。

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