2013年5月16日木曜日

玉子丼

  世の中「B級グルメ」だとか「ご当地グルメ」だとかが賑やかである。
  テレビでも、ケンミンショーだとか魔法のランプを始め、ぶらぶらと歩いて珍しい食べ物を紹介する番組もゴマンとある。(私的には、この種の番組は「この番組は夜はクネクネのパクリです」とテロップを流すべきだと思っているがそんなことはどうでもよい。)
  そんな風潮と同調するのは口惜しいが、たまたま作った玉子丼が非常に美味しかったので秘伝のレシピを公開する。

  今日覗いた何時ものスーパーは奈良県に所在する。正確には京都府との境界上に建っている。
  まあ、奈良県として・・・、ここは「海なし県」である。その故か、あるいはこの「日本を代表するスーパー」らしい「当たり障りのない仕入れ方針の故か」は知らないが、日頃の海産物の品揃えの悪さは住民の愚痴の的である。

  そのスーパーに、今日は非常に珍しく「チヌの子」(黒鯛の真子と白子のパック)が格安(大きなパックが確か280円)で並んでいた。
  そこで、私のしたことは、「これを醤油と味醂で煮つけてね」と、妻の籠に放り込だだけ。
  そして、出来上がった「チヌの子の煮つけ」をご飯に乗せただけ。実際には、少しバラけた真子の汁をたっぷりかけて『チヌの玉子丼』と名付けていただいた。(写真は遠慮して汁をあまりかけていない段階のもので、あまり美味しそうに写ってないのが悔しい。)(緑は木の芽)
  以上がレシピの全てであり、文句なく美味しい『玉子丼』だった。
  真子と白子=玉子だからそう名付けた。(標題から想像したものと話が違うと怒られた方には申し訳ない。)
  この料理を、貧しい料理と思うか、豊かな料理と思うかは感性の問題だろう。
  レシピはすべて公開した。(鶏の玉子丼よりも桁違いに美味しいことだけは請け負う。)

 大阪湾、特にその南部を「ちぬの海」というが、その呼称の由来については諸説ある。
 一番判り易い一説は「チヌ(黒鯛)がたくさん獲れたから」というものであるが、非常に詳しく遺跡調査をされた池上・曽根遺跡(和泉市・泉大津市)の調査結果(魚)では、真鯛が桁違いに多く、東京の鮪に対する関西人の鯛好きは弥生人以来のDNAかも知れない?
 そして、河豚も多く、すでに「安全に調理する技術」が確立していた??と考えられることは驚く。
 さらに鯨もあり、弥生の漁業技術を未開人のように考えては決してならない。
 最後に主人公であるチヌであるが、確認された骨はわずかに1点である。とほほほほ。
 よって、「ちぬの海、黒鯛由来説」は残念ながら採用できないと考える。
 
 その「ちぬの海」であるが、昨今は一時期よりも格段に水質が改善されたらしい。
 するとテレビのニュースが、「大阪湾の水質が改善されたので貝毒が発生した。」と報じている。
 ?????自然界というものは、なんとも一筋縄ではいかないものである。

9 件のコメント:

  1. 唖然、茫然、チヌの親子丼ぶりとは、想像を絶する食材です。でも、泉州っ子の長谷やんならではの事ですな、昔々、50㎝を超えるチヌを釣り(さりげなく自慢!)刺身用に柵にとって貰ったのに母親が手に余り、煮付けてしまったことを思い出しました。
    さて、チヌの海の語源は昔、堺の診療所の看護婦さんから「私の小学校の校歌には『チヌの海』という歌詞がある。泉佐野に『チヌの宮』というのもあるんです。」そして、「何代かの天皇が戦で負傷し、大阪湾のどこかで手についた血を洗い拭った、だから血拭い(ぬぐい)の海よ」と教えてくれました。

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  2.  チヌの親は入っておりません。そのため親子丼でなく玉子丼です。・・・なお鶏卵も入っておりません。
     50センチを超えるチヌをお母さんが煮付けた話、うふふふです。
     さて、私の卒業した中学校の校歌の冒頭は「ちぬの浦風さわやかに」です。えへん。
     最後の話は私の2月11日のブログに触れております。古事記 中つ巻の冒頭がいわゆる神武天皇東征です。兄が五瀬(イツセ)命です。河内の盾津で登美の那賀須泥毘古(トミノナガスネヒコ)の矢を手に受け、・・・血沼(チヌノ)海に到りて、その御手の血を洗ひたまひき。故、血沼の海とは謂ふなり。です。
     

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  3. 長谷やんさんのチヌの「親子ドン」はなんともはや・・美味しいですか・・生臭くは無いですか・・
    でも思い出して調べて見たら私の小学校の校歌には「眺めはるけきちぬの海」中学校の校歌には「友と指さす茅淳の海」の歌詞がありました。堺、泉州の対岸になります。海を隔ててエールを交換していたんでしょうか。

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  4. 訂正・・「親子ドン」でなく「玉子丼」でした。

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  5.  スノウさん、こんばんは。「茅渟の海」の呼称は広くメジャーだったのですね。その割に急速に忘れられようとしている呼称のような気がします。それも当然、海岸線ははるか遠くになってしまっています。現代の児童や生徒は、どんな風に校歌を理解して歌っているのでしょう。
     さて、チヌの玉子丼ですが、鯛の真子や白子の煮つけをイメージしてください。結論的に、全く生臭くありません。自分でこの思いつきに感動しています。何故今までこんな「玉子丼」がなかったのかと妻も申しております。

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  6. 一般的に魚卵は魚の体内にあるものですから内臓ではないのでしょうか?例えば「イクラ」のようにある種の匂いがありますよね。でも、鯛の子やぶりっ子など魚卵を美味しく食べるのは日本だけなんでしょうか、キャビア以外あまり聞きませんね。

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  7.  少し昔のことですが、カナダの漁師が鮭を獲っていましたが、筋子はみんな犬にやっていました。文化の違いというものは面白いものです。
     で、私のレシピに驚かれた方も、違う文化にご挑戦あれ。美味しい美味しいと言われるイクラ丼、海鮮丼に比べても、私の玉子丼は全く生臭くはありません。
     鯛の子などは、絹サヤ、高野豆腐などと、酒、味醂、淡口醤油、出汁、塩で煮付けると、上品な一品になりますから、その上品な料理を贅沢に丼に昇華させたと言えば言いすぎですか。

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  8.  若い頃ちぬ釣りに熱中していたので食べたことはあります、すべて煮付けです亡母の好物でした。
     ちぬ釣りと言えば、紀州釣りが有名ですがその昔紀州潘では武士のたしなみ?として奨励していたそうです。(うんちくはひげ親父さんがよく承知と思いますので譲ります。)
     鯛の子は近くのスーパーで売っているのをよく見かけますが、ちぬの子を見たことはありません!度々販売されているのでしょうか?鯛の子より安いですか?丼はちぬでないとダメですか?鯛で試されたことは?

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  9. chinunoumi さん、当地のスーパーでチヌの子を見たのは私には初めてのことでした。どういう風の吹き回しだったのかは判りません。お尋ねの件ですが、真鯛の子よりもチヌの子のほうが柔らかくて美味しいと思います。でも、真鯛でもOKでしょう。・・・・・思い出しました!これから偶にハモの子が出ますよね。私には真鯛よりもハモの子のほうが合うと思います。それと、奥の手は・・・白子があれば白子も加えるのが私のお勧めです。魚の白子で不味いものはほとんどありません。

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