「城崎にて」ではないけれど、子供の頃、屋根の雀に石を投げたら当たって落ちてきた。
その時の「えらいことをしてしまった。」という後悔の感情は、今でも思い出すことができる。
私の愛読書の「虫捕る子だけが生き残る」(小学館101新書)は、子供の頃に感じた殺生の後ろめたさが豊かな精神を養うとあり、(昆虫採集のようにリアルに)虫を殺さなかった人間がゲーム感覚の戦争で人を殺す・・・という談論風発振りには共感の笑いが止まらなかった。
さて、季節は百花繚乱の春(立夏を過ぎたが)である。
ところが、近年は、どうも我が家を訪れる昆虫が少ないように感じている。
そして、それ以上の絶滅危惧種は昆虫採集少年かもしれない。
だから、婆ちゃんは正しい昆虫採集少女に導くべく、孫の夏ちゃんと庭で乏しい昆虫を探していた。
「赤い蟻やねえ」「小さい蟻やなあ」と聞こえてくる。
赤い小さい蟻?そんなのがこの辺りにいたかなあ?と思って、家の中から「大きさは?」と尋ねたら、1ミリぐらいだと言う・・・・・。おいおい、それはダニ※やないか。
で、夏ちゃんに、不本意ながら「これはダニ」「これは石ころで殺してもええ」と教えて『ダニ殺し』の遊びを教えてしまった。(大きな声では言いたくないが、小さな石ころでダニをプチプチ殺す手つきはいい。)
原体験がダニ殺しになったのでは虫嫌いになってしまいそうで心配だが、現実に毛虫や刺す虫もいるから、その都度、遊ぶ昆虫、掃う昆虫、駆除する昆虫をリアルに教えるのが王道だろう。
虫捕る子の養成は口で言うほど簡単なことではない。
※ これはタカラダニで、今のところ人間への危害は報告されていない。ということは、このタカラダニに限っては冤罪で、このダニ殺しは理不尽なものかもしれない。
白い服装で公園のコンクリ製のベンチに座ったりしたときに、赤いシミがついて「指先に怪我でもして出血したのが付いたのかな」と間違うときがありますが、それがタカラダニです。
返信削除タカラダニにはそれ以外の危害はありませんから、大人の人は「タカラダニ殺し」はやめましょう。
今日は快晴です。先日夏ちゃんとダニ殺しをしたベランダで義母と日向ぼっこです。インフルエンザ発生のため面会謝絶中の施設から特別に外泊させていただいた義母は、あふれんばかりの日光を浴びて「体中のばい菌が死んでいくみたいや」と顔を崩しています。足下のタカラダニは今日は(夏ちゃんと違って)(殺されずに)安全です。
返信削除仕組みはわかりませんが幼児の小さいものを見つける能力は驚異的です。以前、「探偵ナイトスクープ」で四つ葉のクローバーを見つける女児がいました。その子によれば「呼んでいるのだそうです」いずれ夏ちゃんにも、「私の孫を実験台に使うな!」スミマセン。
返信削除その四つ葉のクローバーの話は(私は観ておりませんが)妻も不思議なことと話していました。
返信削除不思議なことに、この記事やコメントを書いているうちに、チョッとタカラダニが親しく可愛く思えてきました。ひげ親父さんにもこの感覚が伝染したでしょうか。如何。