2011年7月14日木曜日

Tokio hat の紳士帽

 横浜在住の先輩のエッセイ集の中に「ボルサリーノ」という章があり、紳士帽の文化が楽しく論じられていたが、顔のエラが張っていて全体に帽子が似合わない私は、そのエッセイを読みながらお洒落な先輩を羨ましく思っていた。
 だから、そういう自覚からフォーマルな帽子系には手を出さなかった私は、視点を変えて、これまで、少しラフでおどけた帽子類でよく遊んできた。
 そのせいか?娘が友達と遊んでいる時の写真などを見ると、私のコレクション類やいろんな被りものを面白おかしく使いこなしていて、思わず笑ってしまうことも多かった。
 ところが息子はというと、1950年代のようなファッションを堂々と個性的に着こなし、そのため「ソフト」のようなしっかりした帽子も見事に揃えていて、些かジェラシーを感じるほどだった。

 だから、その、息子への対抗心から、布製の夏用中折れ帽(Borsalino ではなく Tokio hat)を購入したのは昨夏のことで、再び猛暑が帰ってきた近頃は、電車の中や街中を「どうだ」という顔をして使用している。
 さらに、孫の誕生でお会いしたお嫁さんのお父さんも、「実はお婿さんに触発されて・・」と言って紳士帽を被っておられた。
 お父さんも「負けてたまるか」と思っておられるに違いない。
 父親連合と息子との間のバトルはもう戻れない。
 だが、私に関する限り、悔しいが試合前から結果は見えている。

1 件のコメント:

  1. お見受けするところ数十年前から少しもお変わりない御頭髪をお持ちのようで羨ましい!折角の「ロマンスグレー(グレーで無くブラックかも知れませんが)」の魅力を帽子で隠すなど勿体ない!!私なんぞ「茶瓶」の「ずるハゲ」頭でありまして世間様のお目の邪魔をしないよう帽子を被って街を歩いておりまする。帽子の役割ははハゲ隠しであると思っています。

    返信削除