2024年6月22日土曜日

よみがえった思い出

   桂ざこばさんの訃報を聞いて、彼がTV出演していた昔の『そこまで言って委員会』を思い出した。
 昨今のそれは観ていないので知らないが、昔は安倍晋三応援団みたいな自称学者や評論家が集まって、ある意味「歯切れよく」民主派を罵倒して、その徹底ぶりが「人気」だったような気がするが、当時の皆さんが今どんな顔をして暮らしておられるか見てみたい気がしないでもない。

 例えば、当時日本共産党が「大企業は過剰な内部留保の一部を賃上げに回して、国民(消費者)の購買力をあげて経済を巡回させるべきだ」と主張したことを捉えて、「政治(家)が企業の賃上げに口出しすべきでない」と出演者の多数は大合唱したものだが、現在、内閣自体が賃上げの必要性を説き、マスコミもこぞって賃上げの必要性を語っているのを、どんな顔をしてみておられるのかと興味がある。

 ふたつ目には、日本共産党の小池書記局長が「極端な大企業優遇税制を民主的に是正して財政の健全化を図るべきだ」と語ったのに対して、皆さんが揃って「そんなことをしたら企業は外国に出ていって日本経済は疲弊する」とこれも大合唱したが、その時は小池書記局長が半分笑いながら「大企業には愛国心がないのですか」と返して、皆さんが苦笑いするだけということで、その時は瞬時に勝負があった。

 で、ざこば師匠のことだが、例によって皆さんが口汚く朝日新聞を「口撃」してざこばさんに同意を求めた際、ざこばさんは「師の米朝が『朝日新聞はええ新聞だから読んでおきなさい』と言っていたので私はとってます」と雰囲気に流されずに言い切ったことに私は漢(女も含む)を感じた。

 同世代の訃報はしんどい。

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