ジューンベリーといい、傍らで満開の卯の花といい、あまりにぴったりの季節の取り合わせに歳時記を見ているようだった。
ホトトギスについては5月22日の『夏は来ぬ』にも書いたが、その声は少し陰鬱で妖しい気分を乗せている。
そのためか、その声を愛でる話と同時に「不吉な知らせ」という言い習わしも多い。
枕草子で清少納言は、ホトトギスの初音を聞くためにわざわざ出かけたりしているが、また、「ある時点で鳴き声がきっぱり途絶えるのが潔い」と褒めている。
清少納言のこの感性にはほとほと感心する。それに比べて現代人たる私の感性のなんと薄っぺらいことよ。
実際、産卵が終わると、特許許可局!と鳴かなくなるのか、6月も下旬になると高原に行ってしまうのか、その原因を私は知らない。
ただ毎年、特許許可局!を聞くと、環境破壊も今年もどうにか持ち堪えているという安心感が湧いてくる。
(写真はネットにあった千葉日報のもの)
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