2015年7月5日日曜日

モリアオガエルその後

  奈良公園・吉城園の定点観測に行ってきた。
 定点観測などと言ってはみたものの大層なものではなく、クルマでなら我が家からそう遠くないし、県庁東駐車場は平日は2時間までは無料だし、吉城園は65歳以上入園無料である。
 モリアオガエルの最初の産卵は6月初めのことだったから、上手くいけば池の周りにモリアオガエルの子蛙がいっぱいいないかと期待し、あるいは既に森へ帰ってしまっていないかと心配しながら行ってみた。
 で、今回の7月頭段階の状況を言うと・・・、
 子蛙は見つからず、相変わらず足も生えていないオタマジャクシがいただけだった。それも数が減っていた。
  庭師の方に聞いてみると、初期の卵の分はもう子蛙になっていてもおかしくない時期だが、この間から蛇がいっぱい来てオタマジャクシを食べたという。
 庭師の方は蛇を見つけたら捕まえるらしいのだが、蛇も心得たもので木に登ってあかんべーをするらしい。
  モリアオガエルを被害者として蛇を加害者とするのは人間の勝手で、それも自然の摂理かと思うが、やはり蛇が憎らしい。
 今回は少しだけ高い杉の枝に新しい卵がついていた。そして、近くで親蛙が無事誕生を見守っているようだった。
 自然の摂理というと庭師の方が、茶室の茅葺屋根を指して「ムササビとカラスが荒らしますねん」と溜息をついていた。
 
 庭師と語っていると、雰囲気ではイタリア人らしい家族がやって来たので、池の中を指して「オタマジャクシ」と教えると家族で「オタマジャクシ」と言いあって喜んでくれた。そして親蛙を指して「マンマ」と言ったら子供が楽しそうに写真を撮った。そして、「アリガトウ」「サヨウナラ」と言って去って行った。

  定点観測ではないが、長男ファミリーから「奈良公園でイノシシに出会った」と速報があった。
 奈良公園では夜間にイノシシが動き回っていることは、ミミズなどの餌を求めて掘り返した土の状況から有名なことだった。
 何年か前には、夏の未明と言ってよいような早朝に若草山に登る途中、私のすぐ横で威嚇するような息遣いを感じたこともあった。
 しかしそれらは夜のことで、昼間にイノシシを見ることはなかった。
 それが最近、昼間に見かけたという情報があり、私も注意していたが見ることはなかった。
 それを長男ファミリーが偶然出くわしてムービーに収めて私に見せてくれた。
 ムービーのかぎりでは鹿と同様のんびりとしていたが、そのうちに人間に被害が出て問題にならなければよいがと思っている。
 春日原生林にはルーミスシジミという天然記念物の蝶がいるといわれている(絶滅したのではないかという話もある)。
 猪も鹿も蝶ものんびり眺められる状況が続けばよいのだが。

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