いわゆる戦争法案について、国会では自民党が既に75時間超議論したと主張して、審議時間80時間さえ超えれば「議論は丁寧に出尽くした」として裁決・・幕引きをする予定だと報じられている。
そういう形式主義が民主主義に馴染まないことは言うまでもないが、それはさておいても気になるのは実に不真面目な政府答弁の時間がその中に含まれていることである。
6月17日の党首討論では日本共産党の持ち時間はたったの7分だったが、首相のだらだら答弁でそれが浪費されていた。それでも、「武力行使と一体でない後方支援という国際法上の概念は存在しない」と認めさせたのだから値打ちがあるが、それにしても時間が少なすぎる。
(なお、過去11年間は議席数が少ないというので党首討論に出ることもできなかったのだから、衆参の選挙での一票一票の持つ意義は大きい)
だから、せめて囲碁、将棋で使う『対局時計』を国会でも使用してもらいたいと思うのは私だけではないだろう。その上で議論の内容を正当にマスコミが報道すれば、世論はもっと正しく形成されるはずである。(対局時計とは対局者それぞれの持ち時間=消費時間を表示するものである)
『懲らしめられた』マスコミは不真面目な政府答弁を問題にせず、「深まらない議論」というような上っ面だけの報道に終始するものだから、世論はいつまでも「内容が解らない」ままで、それは結局政権与党を利している。
さて、自民党勉強会の「言論統制」発言はオウンゴールのように見えるが、確か「なでしこジャパン」で関係者は攻めの積み重ねが相手のオウンゴールを生んだのだと語っていた。なるほど。
橋下氏率いる維新の党はカッコだけの対案を出し与党の単独採決をカモフラージュしようとしている。
自民、公明、維新のオウンゴールはこれからも続くだろう。それは世論次第だし、私たち次第だろう。
内閣支持率を激減させれば世の中は変わる。
それを作るのは一人ひとりの発言であるし行動だろう。
いま、非常に広範な分野の著名人も声を上げ始めている。
私が台湾旅行中の自民議員による報道統制発言、長谷やんの指摘の通り、国会審議が思い通り進まなことへの苛立ちが生んだオウンゴールだと考えればなるほどよく分ります。いつもながら長谷やんの鋭く的を得た比喩による表現には感心させられます。
返信削除帰国後、まとめて新聞を読んだせいか、当初は事の重大性を軽視して発言議員をかばっていた安倍首相も、国民の反撃の大きさに驚き、慌てて謝罪することに変更した様子がよく分りました。この問題では、マスコミも珍しく反撃の速さと言い、内容の鋭さと言い、大筋では評価できる(朝日紙だけの感想ですが)ものだと思いました。官邸との癒着など問題はいくらでも指摘できますが、民意を形成するうえで、マスコミの報道はやはり無視できないと思います。
ついにマスコミも黙っていられないという様子は評価できますが、テレビや新聞から受ける雰囲気は学者やコメンテーターの言葉を紹介することで間接的に態度表明しているように見えてなりません。やはり会食によって籠絡され権力に腰が引けているように見えます。
返信削除言葉がおかしいかもしれませんが、マスコミも世論の流れを注目しているのでしょう。
だとすれば、多彩な方法で声なき声を拡散することでしょうね。
なお、「対局時計」は多分にジョークです。