26日の土曜日、かつて実母がお世話になっていた老人施設の夏祭りに、家族会OBとしてお手伝いに行ってきた。
家族と言っても、ここでこそ介護する側の息子や娘だが、世間ではみんなお祖父ちゃんお祖母ちゃんの世代であるから、炎天下で始まった設営ではスタッフの熱中症が心配だった。
だが考えてみると今は日本国中老人だらけなのだから、今日も行なわれているであろうあちこちの夏のイベントはきっと老人たちが仕切っているに違いない・・と思うと可笑しくなる。
テントを張り、楽しく飾り付け、いろんな準備に追われているうちに開会時刻になった。
私の責任範囲では、ヨーヨー釣りのプールに幼児が頭から突っ込んでビショビショになるという失敗も数件発生したが、例年以上に盛況だった。
私は裏方に徹したので入所者の方々の状況を詳しくは知らないが、あちこちから家族の笑い声が聞こえていた。
実母がいた時には、100歳を超えて缶ビールをグイッと空ける実母の写真が長く皆の話題になった。思い出す。
老々介護は一般的に辛く鬱々とするものだが、そういう意味では特養等の老人施設はこのような行事がいっぱい用意されていてありがたい。家族介護は「介護うつ」になる。
ところがこの国では「施設入所はぜいたくだ」とばかりに介護福祉を制度的にも予算上も縮小している。そして言う、「家族介護はうるわしい」と。
介護の事態は突然やってきて、待ったなしになる。
しかし、施設は「何百番です。お待ちください。」となる?????。
事実、実母も亡くなってから、ようやく状況を尋ねる連絡のあった施設もあった。
フクシマの避難者にしても、介護の必要な老人にしても、この国では「捨てられている」と思う。
「棄民」という言葉にリアリティーがある。
1機100億円のオスプレイを何基も買う国で、これっておかしくないですか。
いろんな団体では「役員の成り手がない」というのが悩みの種だろうが、ここでは「家族会の役員になれば貴方が倒れた時に優先的に入所できます。」と言って大いに効果を発揮している。・・・というのは100%ジョークである。
私は、どちらかというと気持ちだけは老け込まずにいようと努力している方だと思うが、盆踊りの前にスタッフの大勢が披露した踊りはAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」だった。
入所者は誰も知らないと思うし、私も口を開けてただ感心するばかりだった。
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