2013年8月17日土曜日

ツバメのネグラ入り

  古来、鳥は霊界からの使者と信じられてきた。
  ・・・というような言葉を心の底から納得して吐きたくなるような光景であった。それはお盆(14日)だったからかもしれないが。
 ほんとうに俗世のあちこちから集まってきたなんて信じられない。ぜひ実感してほしい。
 何回も見てきた光景だが、今年もそんな気分にさせる、ある種神秘的な一瞬だった。

  今年は平城宮跡につまらぬ舗装工事等が施工されて心配していたが、以前のブログに「きっとそれでも帰ってくるだろう。」と書いたように、ツバメたちは帰ってきた。
  そしてこの光景である。
  冒頭の言葉も大袈裟ではない。
  身体が小さいので楽しんでいられるが、まさにヒッチコックの「鳥」さながらだ。
 写真の何十倍もの迫力を想像してほしい。
 4万羽と言われている。
 近鉄西大寺から10分程度で見ることができる。大極殿の西である。

 先日、明日香村の村長が「飛鳥の宮殿を復元したい。」と発表した。
 学術的な検討無しの「観光の目玉づくり」である。
 奈良県知事や県下のいくらかの首長は京都の有名観光寺院が羨ましいらしい。
 その精神ってあちこちの「小京都」ではありませんか。私はどうも精神の貧困を感じる。
 観光施策を全く否定していない。 奈良は観光立県でよいとも思う。
 だからこそ言いたいが、奈良にはホンマモノが残っているのだからホンマモノで勝負してほしい。
 ツバメのネグラ入りはそんなホンマモノのひとつである。

7 件のコメント:

  1.  政治面のニュースを見ていると腹の立つことばかりですが、年がら年中怒っていたのでは此方の心が荒みます。
     で、身近な自然の不思議を見たりして精神のバランスを保とうと心がけています。
     「ツバメのネグラ入り」は身近にある感動です。

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  2. コウモリかと思いました。すごい量のツバメですね。

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  3.  mykazekさん、そうでしょう。ツバメですからスピード感もあります。この大群が頭スレスレに飛び回るのですから、あまり経験したことのない体験です。お子さんが2~3歳になったら是非見せてあげてください。

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  4. 高の原へ行く時 平城宮跡の大極殿の西側を
    通っていましたが 最近は長谷やんに怒られそう
    ですが 大極殿の東側の舗装された道 みやと通りを
    通ります 車は殆ど通らないし 宮跡の木々は
    こんもりと とても贅沢で勿体無い道です

    ツバメのねぐら 是非行こうと夫と話していたところ
    昨日 19日付けの毎日新聞朝刊 奈良版に
    18日に 日本野鳥の会奈良支部が観察会を開いたと
    大きく載っていました
    新聞より先に情報を知っていたのが ちょっと自慢です

    ありがとうございます 近い内に行きます



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  5.  わこたん、コメントありがとうございます。
     夏の夕の花火大会のように、レジャーシートを敷いて「その時」を待っている方もおられます。
     陽が沈む一瞬がハイライトですから、遅れないように行ってください。ご感想をお待ちしております。

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  6. 昨夜行って来ました
    見事な夕焼けヨシ原の向こうに生駒山のテレビ塔
    東は若草山 後ろにはライトアップされた大極殿
    申し分のないロケーションです
    上を見上げるとゴマ粒の様な塊が一気に急降下
    次から次繰り返し繰り返しツバメがヨシの中に
    吸い込まれていきます
    見物の人たちは ワーワーと歓声をあげるのみ
    勿論 私も とにかく凄かった!!

    辺りは涼やかな風が吹き渡り 猛暑が嘘のようでした
    安心して眠れるツバメのねぐらが何時までも在りますように

    情報 ありがとうございました

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  7.  元気な行動力に脱帽。
     少しでも情報がお役に立ててよかったよかった。
     ネグラ入りのツバメにとって、人間はじゃまとは思っていないようですね。
     もともと、人家の入口が鴉や蛇が来にくい好条件と思って巣をつくっているのですから、当然なのでしょう。という目の前で繰り広げられる大自然って何か嬉しいですね。

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