2013年8月10日土曜日

ロブスターはお好き

  テレビで、角淳一アナがフォークの岡林信康に「小さい頃何してた?」と尋ねたら、岡林が「ザリガニ獲ってた。」「あれ美味いねん。」と言っていた。
  そのやりとりがあまりに楽しかったので、以前にも書いたことがあるが重ねて思い出を書く。

  小学校のとき、堺市内全体の連合運動会の夕方、クラスの多数で『茹でザリガニパーティー』をした。美味しかった。
 運動会の会場であった、そして南海ホークスの練習場でもあった中百舌鳥球場周辺にはザリガニがいっぱいいたのである。
 旧堺市内の、校区に田圃がない都会っ子たちにとってはそれは夢の世界だった。

  ・・・と・・・、父母から連絡があったのだろう、翌日には学校で大問題となった。
  今風に言うなら、「学校は知っていたのか。」「寄生虫に感染したらどうするのだ。」という感じだったのだろう。
  「誰が首謀者か」ということになると、すぐに私だということになり、呼び出しとなった。
  そこで私は、「アメリカザリガニはそもそもが食材として輸入されたもので美味しいはずのものである。」「寄生虫である肝ジストマの中間宿主であるので気をつけなければならないが、十分熱を通せばそれは死ぬ。」「そのように授業で習ったので、私が責任をもって熱を通した。」と述べたところ、担任及び教頭先生は、「それならよい。」と全く叱らなかった。本当に全く叱らなかった。そんな時代とそんな学校があった。
 (まあ「授業で教えてもらったとおりにした。」というのが殺し文句だったのだろう。)

  今でも、ザリガニと聞くと顔をそむけるがロブスターというと喜ぶのが世間の大勢である。
  私は「自然なままのものほど素晴らしい。」というほど単純な見解にはたっていないけれど、TPPでは、遺伝子組換えや薬まみれの食材の時代がやって来る。ザリガニどころの話ではないが、何故かマスコミは報じていない。
  遺伝子組換えや薬まみれの食材というと、有機溶剤による職業癌やアスベストによる中皮腫のように、遅発性の病気が心配だ。発症し泣くのは孫たちかもしれない。
 アオサギを見ながらそんな未来が心配になった。
 アオサギのそのザリガニは美味しそうだった。

8 件のコメント:

  1. 栴檀は双葉より芳しですね

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  2. yukuriさん、コメントありがとうございます。でも、こんな話に「栴檀・・」ですか。私はただ学んだことを素直に実践しただけです。そして、いつまでも、これからも、そうありたいと思っていますが、なかなかそうはいきません。

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  3. 私も一緒に食べたかった!あの教頭先生と担任先生は度量広く、生徒をよく把握していました。もし今度ザリガニ取りに行くなら誘ってください。   ハワイで食べました。美味しかった。でも高かった!

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  4.  子供の遊び相手の野生動物(少々大げさだが)のナンバーワンはザリガニだった。ペットなどという呼び名のなかった時代の身近な生き物で近くの小川で捕まえては家で飼っていました。お腹にいっぱい抱えた卵が孵化し、ミジンコぐらいの大きさの子供が小さなハサミを振り回すぐらいまで飼っていました。食べた覚えは、一度、祖母が醤油で煮つけてくれましたがパサパサで美味しいものではなかったように思いましたし、あまり外では言わんように、と釘を刺されたことを覚えています。
     それともう一つの私の密かな楽しみは「カエル釣り」でした。家の周りの排水口あたりに沢山いた「土ガエル」を脱脂綿を小さく丸めた物をミシン糸で木の棒にくくり付けチョンチョンと誘うと簡単に釣れました。飽きてくると、祖母の刻み煙草を水で溶き、脱脂綿に浸し釣ると、食いついた後に目を白黒(するように見えたのです)させ、口を裏返しにし、前足で洗うようにする姿が面白く、飽きずに遊んだものでした。

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  5.  堺愛好者さん、貴女は危険を察知して参加されていなかったのでしょうか? 
     学校の東の鍵っ子のS君の家でしました。
     今思うと、S君はお母さんに叱られたかもしれません。
     全て懐かしい思い出です。

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  6.  ひげ親父さん、楽しいコメントありがとうございます。
     考えますと、今の子供たちは超高度なゲーム機器を操ってはおりますが、貴殿の豊かな思い出に比べれば、基本的には貧しく可哀想なのかも知れません。向こうは此方をそう言っているでしょうが。

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  7. いつもながら長谷やんの見事な写真(力)ですね。余白に「賛」「詩」「語録」でも書かれていたら「前衛的」茶掛になりそうです。

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  8.  スノウさん、今日も暑くなりそうです。
     まだまだ、水田を越えてやってくる涼風は写せません。
     「写してやろう」という根性が足りません。

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