2013年1月11日金曜日

青い目の福娘

  今年になって初めて電車に乗ってこの街から外に出て「えべっさん」(今宮戎の十日戎)に行ってきた。
  (ああ、なんという地味な日々だったんだろう)
 十日戎。 これは信仰というよりも体に染みついた習慣のようなもので、初詣には行かなくっても「えべっさん」に行かないと何となく1年が落ち着かない。
  露店を覗きながら、小さい頃、堺市戎之町の堺戎に行き、安物の土製の貯金箱を買うのが決まりのようなものだったことを懐かしく思い出した。
  そして、おたやんの福飴のことも・・・・・しかし、今は歯の詰物が怖くて手が出せない。

  ご存知のとおり、今宮戎では賽銭をあげてから先ず無料の笹をもらう。ここでエエカッコをして大きな笹をもらい、その笹にふさわしい縁起物を付けてもらうとエライことになる。
  私は「小ぶりの形のええのんをおくれ」と言って小さい笹をもらった。
  そして、「商売繁盛で笹もってこい」の喧騒の中を〝これと定めた福娘”に縁起物を付けてもらう。
  この、「ただの笹を持って行って縁起物を付けてもらう」というのも「笹もってこい」と言うぐらいの大前提と思っていたが、他の地のえべっさんでは最初から縁起物付きの笹を求めるようなところが多く、ほんのちょっとした違いなのだが、違和感を覚えたこともあった。
  で、・・・・今年は調子に乗って青い目の福娘に吉兆と箕を付けてもらった。ちょっとイチビリ過ぎたかもと少し反省。
  それから神殿の裏に回って思いっきりドンドンドンと叩いて「長谷やんでっせ。今年も頼んまっせ」と大きな声で「お参り」した。
  『えべっさんは耳が遠いから裏口から大きな声で頼まんとあかん』と言うのは大阪では絶対的な常識なのだが、西宮戎にはそういう習慣がなかったので、その時も、心の底から驚いたことがある。

  脱原発や平和、安全、安心を神頼みに丸投げするのは良くないが、ちょっとだけ「えべっさん」で今年も頑張ろうという気になった。あまりの単細胞ぶりがお恥ずかしい。

1 件のコメント:

  1.  地下鉄の恵美須町を上がると、「勇の蒲鉾」が例によって大行列。
     少なくとも昭和の初期には創業していて、実母が「買って帰った。」と話していた店。
     そんな会話をしたことを思い出した。

    返信削除