2012年5月13日日曜日

何をそんなに仰々しい

   オオヨシキリ(大葦切)の別名は行行子(ぎょうぎょうし)。
 鳴き声はギョウギョウシ ギョウギョウシ以外には聞こえない。
 繁殖期間中は止むことなく鳴き続けている。
 「鳴いて血を吐くホトトギス」ではないがホトトギス同様に赤い口を大きく開けて仰々しい鳥である。
 その騒々しさにも拘わらずどこか哀愁を感じさせるのは「利根の川風よしきりの~」という大利根無情の歌詞が頭の隅っこにあるからだろう。
 写真を見ても、どこか悲壮なまでの歌いっぷりである。
 夏鳥の中には、薫風かおる初夏をイメージさせてくれるものも少なくないが、行行子の場合は蒸し暑い夏を連想する。
 あの小さな体であんな大きな声を四六時中出していて過労死しないのだろうか。
 名前のとおり葦の生えている所では珍しくも無い鳥であるが、都会の庭ではあまりお目にかからない。

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