2016年4月28日木曜日

神国ニッポン

 一昨日知ったのだが、知人の女性がお母さんの一周忌のために熊本に帰省して地震に遭い、毛布一枚で夜を過ごすというような体験をし、一昨日現在未だ帰阪出来ていなかった。
 政権はサミットや外遊を控えてできるだけ災害規模を小さく見せようと腐心しているようで、何時でも庶民は政治によって棄民されるというのが現実だ。

   昨日はテレビが九州新幹線全面開通を報じていた。
 テレビカメラは第一号車の到着を絵に収めようと鹿児島中央駅で待っていたが、そこにはロープが張られたまま停まったエスカレーターが映っていた。
 最新の駅のエスカレーターがこの状態。
 鹿児島中央駅である。

 一方、鹿児島中央駅よりもはるかに熊本に近く、中央構造線の枝流が伸びており、昭和59年運転開始で免震棟もない川内原発は「全く異常がないので停止させない」と担当大臣。
 常識的に考えれば、メルトダウンでなかったとしても少なからずダメージを受けた個所がある筈で、その報道が全くシャットアウトされていることが放射能同様怖ろしい。

 原発は爆発しない限り情報が管理されている。間違いない。
 それは、70数年前「撤退」を「転進」と言い続けた大本営発表と違わない。神国ニッポン。
 NHK籾井会長は「当局の公式見解を伝えるべきだ。専門家の意見を伝えてもいたずらに不安をかき立てるだけ」と部内に指示をした。まったくジャーナリズムの役割を理解していない。否、解ったうえで統制しているのだろう。

 「国境なき記者団」は日本の報道自由度は世界で72位と発表した。
 世界の国の名を71あげるのは至難の業。ということは、この国は語るのも恥ずかしい野蛮国ということ。
 テレビのトップニュースの3割強(35%)が芸能関係ニュースというのも先進国(英では12%、米では3%)では信じられないこと。・・ということを西欧のテレビは驚きを持って報じているが、当の国民は芸能ニュースを口を開けて笑ってみている。
 鹿児島中央駅の停まったままのエスカレーターを見ながら私の頭の中はぐるぐる回る。

5 件のコメント:

  1.  私がNHKで一番楽しみにしていた「国谷裕子のクローズアップ現代」がなくなりました。色々な出来事を色々な角度からの解説が聞けるので、勉強になっていました。籾井会長や政府の意向でなくなったとしたら恐怖でしかありません。私は夜9時には寝ますから7時半からの放送は最適でした。

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  2.  NHKのことですが、組織的に体制的に行う「犯罪」の「証拠」を掴むことは簡単ではありません。しかし、政府からの報道ステーション非難の発言、NEWS23岸井氏への安倍側近からの異様な意見広告、高市総務相の電波停止発言等を総合的に判断すると、国谷キャスター外しが政権圧力と籾井会長権力による「言論弾圧」であることは「常識」に属することではないでしょうか。
     2014年7月3日に「集団的自衛権 菅官房長官に問う」で、予め用意した答を繰り返し、あー、えー、うーを連発する官房長官に、「しかし」と、短い時間に理詰めで明確な言葉で質問を続けた「ジャーナリズム本来の姿」に政権が怒り狂って抗議したことは事実でしょう。
     だからこそ、田原総一朗、鳥越俊太郎、大谷昭宏氏らが高市氏に抗議しNHKに公開討論を申し入れたのでしょう。
     日本の報道状況は危機に瀕しています。

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  3.  「国谷裕子のクローズアップ現代」は保守系の人たちにも人気があります。地方の保守系市会議員の中にも、「国谷さんの解説は分り易い。理論的で説得力がある。番組を楽しみにしている。」等の発言がありました。お維新の橋下さんとは、理論的構築において説得力が違います。勝てば官軍の橋下理論は、「お笑い芸能番組」と変わらないと思います。この様な民主主義の原点を発信することがネットの本来の使命だと思います。

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  4.  バラやん、貴重なコメントありがとうございます。
     ネットの使命・・・同感です。

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  5.  訂正・・「テレビのトップニュースの」は、「YAHOOニュースのトップニュースの」が精確。

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