2025年7月28日月曜日

セミのおしっこ

    当地に引っ越してきてから四半世紀が経過した。
    この間できるだけ自然を大事にして特に土壌に対して除草剤や殺虫剤系の農薬などを使ってこなかったから、朝からセミの大合唱となっている。その基である抜け殻も大量に残っている。
 ところが孫の凜ちゃんはセミがあまり好きでないから、祖父ちゃんの捕虫網も出番がない。 
 こうしてセミにとっては私は飼い主というか大スポンサーみたいなものである。

 ところが、当のセミたちは恩を知らず、その木の下を私が通ると、シャーッとおしっこを私にぶっかけて飛び去って行く。
 これも自然だと苦笑しているが「エエカゲンにしなさい」とひとり呟いている。

 セミのことを検索していると、関東の自治体で「公園のセミを大量に獲らないで」という看板が設置されているというのがあった。
 何か「外国人が食糧として大規模に捕獲しているらしい」という文脈のようだが、正確なことは解らない。安易な外国人差別と連動しなければよいがと思う。
 だいたいドイツあたりでは自然保護の観点から全面的に昆虫採集が禁じられているという
が、自然保護というならば、やたらに地面を舗装し樹木を剪定する方が、「虫捕り」よりも何百倍も自然破壊である。そして、「虫捕り」の経験のない子供が成長して環境破壊に鈍感な社会人、否、会社人になっていくのだ。
 世の祖父ちゃんたちは孫や曾孫にセミ捕りを教えてほしい。それが地球の未来を守る道になる。

2025年7月27日日曜日

常套句

    夏の夕方居酒屋に飛び込んで一杯という時によく聞く言葉に「キンキンに冷えたトマトは一番うまい」という言葉がある。
 「同じような場面でいつも決まって用いられる語句」のことを常套句というが、「冷えたトマト」は常套句の代表かも知れない。
 この言葉、否定はしないが、真夏の午後あたり、もぎたてのポカポカに温まったトマトは「キンキン」に勝るとも劣らない。普通に「冷たくない」のではなく、文句なく温かい、ギラギラの太陽を齧っている感じがする。もぎってすぐ、手で埃を払って即くちに放り込む。
 温めたレシピの話ではない。
 温かいトマトバンザイ!

 この頃はトマト嫌いの子というのもあまり聞かなくなったが、昔は「トマトは青臭い」という声も聞くことがあった。
 その伝でいくと温かいトマトなんて論外と想像される方もいるかもしれないが、ちょっと待て! それは太陽の味なのだ。

2025年7月26日土曜日

納涼図

    この春、遊びで植えたのが『キューピットメロン』。うたい文句は「究極の甘さここにアリ」。これの接木苗を一株植えたのが大きくなり、国宝『夕顔棚納涼図屏風』の風情となった。
 先に収穫したマッカ瓜も美味しかったから「さぞや」と想像を逞しくしたが、どう見てもメロンとはチト違う。
 妻からは「いったい何を買うて来たん」と詰問されたが、う~む。

 次の写真は切ったところ。赤色メロンとあったから色は問題ないが、基本的に甘くない。
    妻はGoogleレンズで「これは南瓜や」と決定的な宣言。
 思うに、接ぎ木されたメロンの弦は刈れてしまい、土台の南瓜部分から伸びた本来なら切り捨てる弦が大きく伸びて実を結んだようだ。
 そういえば、花は「まるで南瓜みたいだ」と感じていたが後の祭り。
 ごく普通に南瓜として調理した。
 「責任者出てこい!」ハイすみません。

2025年7月25日金曜日

命に関わる

    「命に関わる危険な暑さ」という言葉にさえ鈍感になるこの頃だ。
 体温を超える気温があの北海道で起こっている。
 太平洋高気圧の西の淵に沿って南からの空気が押し寄せる。コリオリの力なのだろう。???

 新聞で読んだが、パリ(フランス)では室内をどのように改造しようが自由であるが、屋外に勝手にエアコンの室外機を置くことは禁じられているという。屋外はデザインを含めて公共のスペースということらしい。
 窮屈に感じるが、そういう理屈も解る気がする。
 世界は広いし、家風?もいろいろだ。
    日本人ファースト的な偏狭な感情は一言で言って世界の中の田舎者ではないだろうか。
 区切られたベランダのビニールプールは許されるだろう。


2025年7月24日木曜日

桐始めて花を結ぶ

    大暑 初侯 桐始めて花を結ぶ
 若干の失望を引きずって・・・、

    川柳さえ湧かぬ己が情けない

 先日のパーティーで孫の夏ちゃんに書道の入選祝で祖父ちゃん祖母ちゃんから贈ったのは、ジュールヴェルヌ著『神秘の島上下』。
 何でもよい、活字の大著に親しむのは好い事だ。
 切り取り動画みたいなものが流行ってフェイクニュースに「世論」が流されている今日、活字派の祖父ちゃんは喜んでいる。

2025年7月23日水曜日

COVID-19

    COVID-19(新型コロナ)に罹患したことは書いたが、初期の症状は喉の違和感と咳だった。
 
 通常の高血圧の薬が切れるのでかかりつけ医に行ったのだが、念のため咳の症状等を詳しくメモって行ったので、「とりあえず検査しましょう」ということから陽性が判明した。
 自分ではただの夏風邪か冷房病という感覚だったので驚いた。ただ一日だけ、37度台の発熱があったことはあった。
 もちろん、入院などという話もなく、帰ってから薬をよく見たら、咳や鼻水の対症療法の薬だけだった。おいおいコロナの治療はないのかい!という感じ。
 「発症日から1週間はできるだけ家庭にいるように」と言われたが、喉の違和感は1週間ぐらい前からあったから、実際には「1週間」も「期限切れ」だった。
 ただ、一番困ったのは、漢方薬のせいかもしれないが味覚の違和感で、ビールが塩水のような感じがするのが最大の難点だった。これに一番困っている。今も続いている。症状の改善具合を図るため一日2回無理やりビールを飲んでいる。無理やり、ふふ。
 コロナは夏期にも流行している。
 みなさん、「おかしいな」と感じたら受診されたい。

2025年7月22日火曜日

忍熊王を推した訳

    富雄丸山古墳の被葬者について小笠原好彦先生が仲哀天皇の長男カゴサカ王を推定されたことはこれまでに書いてきた。同時に私がカゴサカ王の弟のオシクマ王を推定したことも・・・

 時期は佐紀盾列(さきたたなみ)古墳群から百舌鳥古市古墳群に移行する直前。全国一の大円墳ということは、裏を返すと前方後円墳は許されなかった。それを文献史料からふるいあげると後の応神天皇(赤子)・神功皇后と争ったカゴサカ王かオシクマ王ということになる。(ここまでは小笠原先生と同じ)
 だから仲哀の正当な後継者候補カゴサカとオシクマが、神功が「仲哀の子だ」と称する赤子(異母弟としておく)を建てて東進してきたのに対抗したのは理解できる。
 そこでカゴサカとオシクマは戦の前に勝敗を占う狩り(うけひ)を行ったが、その折カゴサカは大きなイノシシに食い殺されてしまった。・・と記紀にあり、残ったオシクマが応神・神功・武内宿禰軍と戦い、結果的には謀略などもあり破れてしまった。
 現在、奈良市北部に押熊という集落が現存している。

 私の推理の前提はそれ以上のものではない。
 きわめて低レベルな感覚なのだが、戦本番の前にイノシシに食い殺されたカゴサカは、残された一族にとって誇らしい英雄に思えない。
 それに比べてオシクマは、記紀でも騙されて敗れたとあるし、とりあえずは敗軍ながらも一族の誇るべき英雄でなかったか。
 だからこそ、カゴサカなる地名は残らなかったが、オシクマという地名・集落は今もなお残っている。
 ・・・と、実に科学や証拠とは程遠い感覚でオシクマを推している。
 小笠原先生は「戦ったオシクマは謀反人だからもっと小さな円墳ぐらいしか許されなかっただろう」と解説されているが、脛に疵を持つ応神側にすれば、しっかりと怨霊を沈める必要があり、それが全国一の円墳の理由にならないか。

 実に非科学的な感想文でお恥ずかしいが・・・

2025年7月21日月曜日

サマーパーティー

    乾杯!はみんな平等であるのが好き    

    孫の夏ちゃんの書道の入賞祝いと凜ちゃんのお誕生日にファミリーで乾杯した。 
 恒例の鏡開きも賑やかに仕上がった。
 この一年、孫たちは成長し、我われ祖父母は歳をとった。当たり前である。それを「順調」と言わずしてなんとする。
 ちょっと思いついたが、乾杯!って平等と民主主義の匂いがする。
 いつまでも乾杯!の似合う人間でありたい。

 閑話休題、この日の朝、2階から眺めていると「どうだ」と言わんばかりに目の前をタマムシが飛んできた。
 秋には落ち葉にうんざりする街路樹だが、タマムシの季節はわが家が特等席になる。

 その下の道路ではイタチが走っていた。可愛いものである。
 わが庭を横切っていったいどこへ行っているのだろう。
 何げなく1階の掃き出し窓を開けると、すぐそこのベンチの陰で休んでいたイタチが驚いて逃げていった。
 わが庭、単なる「通路」ではなく涼しい休憩場所だったらしい。
 こんな長閑なシチュエーションがこの先も続いてほしいが・・・・
 選挙が終わっても社会運動に終わりはない。

2025年7月20日日曜日

お化けキュウリの冷製翡翠煮

    高度成長真っただ中の頃、堺の大和川は汚染ワーストワンの一級河川と言われていたが、それでもカブトエビがいたり糸ウナギ(ウナギの稚魚)もたくさんいた。
 近頃のウナギの稚魚の不漁というニュースを見るたびに、そんな昔の経験を半分夢だったのかという感じで思い出す。
 アメリカ大陸周辺ではアメリカウナギが絶滅危惧種だと言われたりしている。稚魚の密猟が大きな要因だとか。
 世界的な密輸ルートを複雑に辿って多くは香港に来ているとか。
 昨日は土用の丑の日だったが、アメリカウナギだったかもしれぬ。
 食べられなかった悔しさ故、アメリカウナギだと思っておこう。
 幸い??吸引薬かコロナのせいで味覚も少しおかしいからそれでよい。

 で、悔しいから「ウナギなどスーパーに山ほどあるがお化けキュウリはないやろう」と子どもの喧嘩みたいな負け惜しみをいう。
 お化けキュウリの冷製翡翠煮 は先日書いたが、孫の凜ちゃんも美味しいと言って完食した。
 消費が追いつかない生産量なので「少し捨てようか」と思っていたが、娘が「この間のは美味しかったからまた作って!」というので、妻が張り切っている。
 写真は直接関係ない。わが家の菜園を狙うムクドリ、500羽を下らない大群は私がベランダからパンと手を叩いたぐらいでは動じない。
 

タマムシ

    タマムシは吉兆を運び来る吉兆虫とか。
 そうありたいが、人の世の出来事は虫まかせにせず人間が汗をかいて好くしていくしかない。
 暦どおりというか、子どもたちの夏休みに合わせるように19日に飛び回ってきた。
 こんな小さな飛んでいる虫を撮影するのは難しい。今シーズン中にはもう少しましな写真が撮れるだろうか。

2025年7月19日土曜日

NICUのアラーム音

    明日は参議院選挙の投票日。
 京都選挙区の倉林明子 さんは看護師 11 年。
 「政治家になって助けられる命もある」の言葉に励まされて政治の世界へ。
 京都府議 1 期、京都市5期。20137月参議院京都選挙区で当選。20197月再選。
 1994年12月京都府議会での初質問で「赤ちゃんを救え」とNICU(新生児集中治療室)の増床を要求(1994 12 月府議会)して実現。以来、議員歴は31年。

 自、公、維新、国民、が医療費改革の名の下に病院ベッド11万床削減、OTC類似薬の保険外しで合意・強行を企んでいる今日、倉林さんは対極に立つ真の庶民代表。落としてはならない。

 私の孫は生まれてすぐに救急車に乗せられて大学病院のNICUに行った。
 そして丸1日の心臓手術などを経て今日に至っている。
 だから、NICUの記事を読んだりすると、ひっきりなしに危険を知らせたアラーム音が今も耳の底からよみがえってくる。

 病気やケガはいつやってくるかわからない。明日貴方は当事者かもしれない。事実、それまでの私のNICUの認識もそれ以下だった。
 
 とまれ、裏金だ、原発間接費用だ、軍事費だには手を付けず、「社会保障は無駄だ」というような政党を伸ばしてはならない。
 もう一度言うが、明日貴方は当事者かもしれない。
 心の通った福祉社会を目指そう。
 比例は政党名で、共産党。

日本人ファーストの危険性

    「参政党党首の神谷宗幣氏ってどういう経歴の人?」と妻に尋ねられたがよくは知らなかったのでフェイスブックを繰ると『西沢昭裕氏』の書かれた次の記事が出てきた。
 🔳西沢昭裕
 参政党の党首の神谷宗幣氏は2007年から15年まで大阪の吹田市の自民党系市議だった。
 ちょうどこの時期に神谷氏はのちに森友事件を起こす籠池さん夫妻の経営する森友学園系列の資金を管理する社会福祉法人肇国舎の監事に就任している。
 監事就任の前の2013211日に神谷氏はイシキカイカク(株)を設立。
 (中略)(安倍昭恵夫人は森友学園系列の塚本幼稚園の名誉校長だった。日本会議の櫻井よしこ氏もこの幼稚園の保護者の前で何度も講演して改憲を訴えている。ちなみに神谷氏は現在の妻である塚本幼稚園の事務員の女性と結婚)
 監事だった期間は201361日~2015531日だった。籠池さんの妻の籠池詢子さんの証言によれば「小学校の準備委員になりたいと入ってこられた」。
 (中略)わたし(西沢)は、この時期に森友学園の資金関係すべてを熟知する監事だった神谷宗幣氏本人が、森友事件の当時者のひとりでもあったに違いないと考えている。
 (中略)イシキカイカク株式会社は、20208月の時点で一般財団法人からの助成金『義務教育学校設立の準備』という理由で助成されているから、森友学園の小学校作りは頓挫したが、神谷氏は2020年時点でも右翼の学校づくりは諦めていなかったのではないか。
 週刊文春7月17日号によれば、2022年だけでもクラウドファンディングで参政党支持者から集めた寄付金から約4000万円を私企業であるイシキカイカク(株)に流しこんでいる。 
 2023年に神谷氏はイシキカイカク(株)の代表取締役を妻神谷ふみ氏に譲った。支持者の浄財に手をつけているという批判を恐れたのは間違いないだろう。
 週刊文春によれば、227月の参院選当選直後から参政党の神谷宗幣党首の公設秘書だった平岡有加里さんが2312月に自死していた。
 平岡さんは生前に「どんな暴言吐いても許されると思ってるのか‥‥」と知人にSNSで悩みを打ち明けていた。
 神谷氏は「厳しいことは言った」「責任は感じている」と述べている。
 統一教会との深い癒着が安倍晋三元首相の死をきっかけに暴露され、自民党の最も極右だった安倍派は解体に追い込まれた。
 安倍派の残党が大挙して参政党の幹部に移っているとみて良いのではないか🔳(以上)

 なお籠池諄子氏は別のSNS(2023.1.3)で「神谷さんは統一協会です」とツイートしている。

 ほぼ予想通りの経歴なので驚きはない。Wikipediaでもいろんな情報がある。
 さてその政策というか、キャッチコピー「日本人ファースト」がけっこう話題になっている。
 「政治が悪いのでなく貴方の隣にいる〇〇が悪い」という論法は昔からある。
 大阪維新の橋下が「福祉の受給者」をやり玉に挙げたのもこの手法だった。
 これは結局「セフティーネット不要論」で「弱者切捨て論」、福祉国家無用論だ。
 それを少しスマートにすると「社内の労働者代表との合意で労働基準のデロゲーション(逸脱)、早い話が底抜けを認めるという法改正に通じる。
 そして、より弱者を叩いた次は次の弱者、例えば障碍者、福祉の受給者、年金受給者というようにエスカレートするのは歴史の事実が教えている。ナチスのユダヤ人差別もそうだったし、戦前の国家神道の下では「死んだら靖国へ行け」「浄土に行く奴は非国民だ」となった。
 このようにけっこう危険なキャッチコピーなので、あえてこの記事を書いた。
  今さらだが、「比例は共産党、大阪選挙区は清水ただし、京都選挙区は倉林明子」。悪貨は良貨を駆逐するではないが、こういう理知的な声はかえって大きくなりにくい。故に周囲の方々へ、一層のお声がけ、お力添えをお願いしたい。

2025年7月18日金曜日

除疫病

    医院でいろんな症状を訴えたものだから抗生物質ももらって服用しているが、服用後てきめんに下痢症状が出るので、ダブルパンチで元気が萎えている。
 クーベルタン男爵曰く「健康な体に健康な精神宿る」というような不正確な格言も、空回りする頭の中で変に納得できている。
 とまれ、泣き言にも言える時と場所がある。
 こんな時は広く遠いことを考える。例えばガザ、例えば気候危機。
 そうすると、手取りをどうするとか、日本人ファーストとかという政党の精神のナント卑しく見えることか。
 おいおいおい、世論では負けてるぞの声も聞こえてくるが、最後は愛が勝つ!
 FBを書くほどの元気はないが、シェアするぐらいの力は残っている。FB、よろしく!
 選挙最終版に元気のない記事で情けない。

2025年7月17日木曜日

時代おくれ

一日二杯の酒を飲み
さかなは特にこだわらず
マイクが来たなら微笑んで
十八番を一つ歌うだけ
 妻には涙を見せないで
 子供に愚痴をきかせずに
 男の嘆きはほろ酔いで
 酒場の隅に置いて行く
  目立たぬようにはしゃがぬように
  似合わぬことは無理をせず
  人の心を見つめ続ける
  時代おくれの男になりたい

 新聞やテレビがオールドメディア(時代おくれ)と馬鹿にされている。その伝で共産党の広報戦略も時代おくれと言われているようだ。
 「ネット社会の動向というリアリズム」を知ろうともせず「時代の風潮は嘆かわしい」などと呟くのはお笑い種かも知れぬ。
 そういう中、見事に時代遅れの私と妻は15日のコメント欄に書いたとおり、熱中症アラート発令の下コロナに罹患した。二重、三重にお笑い種である。

 夏風邪や兵どもの悪夢かな

2025年7月16日水曜日

資格確認書

    『後期高齢者医療資格確認書』が自治体から送られてきた。これまでの『後期高齢者医療被保険者証』と99%そっくりさんである。(笑)
 「被保険者証の新規発行が廃止となったが」「マイナ保険証利用登録の有無にかかわらず」 全員に送られている。ということだ。(笑)
 実にバカバカしいが、自治体にしても対象者を峻別して該当者だけに送付する方が桁違いの手間になるのでこうなったらしい。
 そもそも法律ではマイナンバーカードの作成は任意だ。任意であるものを2万円相当のポイントで釣り、さらには被保険者証を人質に取ってマイナカードを強要した政策の破綻は明らかだ。
 このシステムの導入コストは2014年~2024年で8879億円、システム維持費は年に130億円、各医療機関はカードリーダーなどの支出もあった。ここに笑った者はいる。(怒)
 しかも近日、電子証明書の有効期限切れのトラブルが大発生するだろうとニュースになっている。
 問答無用のデジタル大臣が突っ走ったこのシステム、自民、公明、維新、国民民主が賛成した。共産と立憲が反対した。
 今まさに参議院選挙。AI化との言葉で関連業者に予算をバラまいた自民、公明、維新、国民民主からは反省の弁もない。こういう無責任な政党を許していては国は衰退するし、そもそも個人情報(人権)保護の政策は生まれない。(大切だね)

2025年7月15日火曜日

赤とんぼ

海恋し潮の遠鳴りかぞへては少女(をとめ)となりし父母の家
 与謝野晶子 

 私は小さい頃、堺の晶子の生家近くに住んでいた。風は塩気を含んでいたし、早朝寝床でまどろんでいるとポンポンポンポンと焼玉エンジンの漁船が出ていく音が気持ちよかった。
 そんな感覚が身に染み込んでいるためか、この14日の朝のカンカン照りにもかかわらず風がけっこう吹いている下では、「あっ、台風が来ているな」「浜は土用波だな」と、天気予報の情報とは関係なく、体からそういう感覚が湧いてきた。(天気予報では低気圧)

 朝、孫の凜ちゃんのスクールバスの乗り場前の空き地に、赤とんぼ(アキアカネ)が舞っていた。少し早い気がするが、根拠のある判断ではない。
 写真を撮り忘れたので、代わりに私の机のすぐ横のカーテンを撮った。オニヤンマ君である。
 毎年なら梅雨真っ最中という時期なのに、14日の気候はお盆過ぎの雰囲気が漂っていた。
 それでなくても「時の経つのが早すぎる」と感じているのに、微かな秋の影に恐怖感すら覚えた日だった。