2015年11月17日火曜日

月もいろいろ

  16日は確か月齢では4日だったから、アバウトなら『三日月だ』といっても許されるだろう。
 夕刻、まるでクリスマスツリーのように三日月が光っていた。
 月齢というと日本人は(と言い切っていいのかどうか?)、満月の日にお月見をして、確かかぐや姫も満月の夜に月に帰って行くのを自然に納得するから(私だけかも知れないが)、イスラム圏の国旗などに三日月(文言としては新月)(正確には25~6日ではないかと思う図が多いが)がデザインされているのが不思議な気がしていた。
 不確かな記憶だが、砂漠を行く隊商にとって昼間は地獄の時間であり、夜間に移動するため星座が明瞭な新月が尊ばれたと何かの本で読んだような気がする。

  太陽と満月が好きな農耕民族もおれば、新月を尊ぶ砂漠の民もいるということだろう。
 つまり、文化は土地や民族ごとに多様であり、自分の所属する民族の感性というか価値判断で解ったようなことを言ってはならないのではないかと思う。
 2日ほど前の記事に自分でコメントをしたが、「あらゆるテロは許されない」というあまりに正しい主張のために、フェースブックのアイコンの顔写真等をトリコロールで装飾することが広がっている。
 しかし、大規模なテロ事件と犠牲者の発生はレバノンでもトルコでも起こっている。そしてそのときに、テロを許さず犠牲者に連帯するためにレバノンやトルコの国旗等のシンボルでそれに応えようという運動があったようには私は思わない。
 ショックドクトリンという言葉があるが、身近(と思われる)に大規模な犠牲者が発生したとき、往々にして人は全体主義的な呼びかけに応えようとする。
 9.11で私たちはそれを学んだはずなんだが。
 こういうと誤解を受けそうだが、素直な善意も少し怖い気がする。
 「善意」は、報復の空爆を容認していないだろうか。

2 件のコメント:

  1. 武力によって何一つ解決することはない、憲法9条はその事を「私たちは、世界の平和をこころから願って、国として戦争しない事を誓います。争いを解決するために、武力によって相手を脅したり、攻撃することもしません」とわかりやすく説いてます。

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  2.  「情報をキャッチしよう」「チェックを完全にしよう」というようなテレビの解説者や評論家の話を聞いていて「何か的外れ」って思います。
     「報復をもってしては解決しない」が釈迦の教えではないでしょうか。

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