2015年11月4日水曜日

橋下維新政治の異質性

  11月22日の大阪府知事・大阪市長W選挙投票日が近づいているが、共産党を支持している人々の中に「それにしても何で(元)自民党の候補者に投票するねん」という声があるようだ。無理もない。
 ただ、いま思い起こすべきは橋下維新政治の民主社会を破壊する「異質性」だと私は思う。
 そして、大阪では5月にあった都構想の住民投票で、オール大阪としてお互いに頑張った共産党と自民党の運動が掛け値なしに連帯した事実があることを直視することだと思う。

 橋下維新の民主社会と相いれない「異質」の事例は枚挙にいとまがないが、彼が市長就任直後に行った大阪市職員への思想調査をあげるだけで十分理解していただけるだろう。
 「これは任意の調査ではない市長の業務命令で、正確に回答しないと処分する」と書かれたその調査では、勤務時間内外を問わず街頭宣伝に誘われたり参加したことがあるか、他の職員から投票依頼を受けたことがあるか、誘ったり依頼したものは(職員以外の者を含め)誰か・・を言えというものだった。
 つまり公権力者が懲戒処分で威嚇して思想調査を行ったもので、各政党の政策の違いとは次元の異なる恐るべき違憲違法行為である。

 栗原知事、柳本市長候補が安倍総裁の支持を受けていることを生理的に受け付けないという意見もあるが、そういう状況を作ったのは大阪の反維新の運動の結果でもあり、そういう状況に一番困ったのは橋下維新である。ここが大阪のリアルな側面だろう。
 七人の侍では「首が飛ぶっつうのに髭の心配してどうするだ」という台詞があるが、恐怖政治をストップして皮一枚でも民主主義を残してから髭の心配をしたらよい。
 栗原、柳本当選後は大いに論戦、議論が始まることだろう。
 他府県の皆さんもそのあたりを理解して大きな支援をしていただきたい。

4 件のコメント:

  1. SADLやSEALDsの皆さんの行動も大阪都構想から始まりましたしね。一点共闘の原則がいよいよ線や面になってきたのを感じます。大事なのは行動で一致するという信頼関係ですね。

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  2.  社会を不動のもの、ワンパターンで見てはならないということでしょうか。
     前の大阪市長選挙で平松さんを自主的に応援し、堺では竹山市長を実現し、・・少し遠くでは沖縄の知事選挙と衆議院4選挙区で勝利し、・・今度のW選挙があるのでしょう。そして、次の時代を切り開く新しい一つのパターンを生み出すに違いありません。
     民主陣営の側も成長しなければなりません。

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  3.  大阪維新橋下は、ヒットラーと言われても納得します。しかし、自民党は全国確かに強大で強いですが、民主陣営の成長が自民勢力と一緒に共同を組む、この時期にと言う感は実際あります。民主陣営の成長過程を教えください。

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  4.  赤旗の紙面に自民党の長老のような方々が登場する時代です。自民党の安倍執行部は日本会議等の右翼に牛耳られていますが、そのことは旧来の村の旦那的な保守層の離反、独自行動を生んでいます。そこで、沖縄が沖縄型の共同を作り上げたように、各地は各地の実情に応じた展望を独自に模索しなければならないと思っています。大阪のことをいえば、今度のW選挙は「結果は敗れたが前進した」ではすまない課題で、ほんとうに橋下維新を破らなければならないのではないでしょうか。そういう現状をリアルに直視したうえで住民投票の共闘の実績を考えれば、栗原、柳本を自主的に支援することは私たち自身の課題だと考えています。展望というのは経典に書いてあるものではなく、運動の中から浮かび上がってくるものでしょう。安倍・菅らの官邸の本心は橋下維新です。いま両候補のハガキなどに安倍との握手の写真があるのは大阪の運動の結果です。私などは貴重な歴史の証人になっているようで愉快です。

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