手入れされた藤棚ではない野生の藤には美しさと逞しさが感じられる。
家に帰ってその感想を妻に言うと、藤娘の美しさは雄松に抱き着いて最後には雄松を絞め殺してしまうまでの「美しさ」にあるのよ、うふふ、と笑った。
枕草子や源氏物語、はては春日大社の「砂ずりの藤」のイメージなどからは及びもつかなかったが、ナルホドナルホドと目から鱗。
ガラスケースに入った羽子板の藤娘からはそういう想像は広がらなかったが、長唄などの歌詞を検索してみると、なかなか艶っぽくもある。
そういえば、クマバチを狂喜させる蜜の匂いも官能的である。
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