(1)法隆寺の国宝大講堂屋根葺替工事の説明会に参加してきた。
天平の瓦が幾つも残っていて今回も再使用するというのが感激だ。
それに、室町時代(修理)の瓦が一番質がよくて、江戸、昭和の瓦の方が質が落ちるというのも、特権的に使用した時代と瓦が普及した時代の反映らしいが、歴史の細部は決して直線的に「進歩」しないことを物語っていて教訓的だ。
国宝のあちこちを素手で触って歴史を感じさせてもらえて幸せだった。
(2)奈良のお寺はガラスの向こうの観光寺院に止まらず、今も息づいているのがよい。
法隆寺でも、寺女?が最新の(携帯の)時計を確認しながら2時間ごとに時刻の数だけ鐘を衝いている。
この鐘の音を聞きながら、「柿食えば~ の子規が聞いた鐘の音は東大寺の鐘の音であった可能性が高い」という説を具体的な史料を挙げて講義をされた浅田隆氏の授業を思い出した。
でも、俳句の絵としては、柿は奈良公園よりも斑鳩の里の方が似合いますね。
0 件のコメント:
コメントを投稿