糸を使い切った妻が「夏ちゃんにタンクでも作ってあげたら」と言って私に糸巻きを投げてよこした。
ただ、昔あったような木製ではなくプラスチック製だから、なかなか制作意欲が湧いてこなかった。
いつまでもそんなことを言ってられないので作ったが、その簡単なレポートを書いておく。
先ず、糸車はそのままでもいいが、ここはやっぱりタンクらしく歯車様の切り込みを入れたい。
昔なら肥後守の出番だが材料はプラスチック。
なので・・・金属用鋸の歯で切り込んだ。
ゴムを止める側はドリルで少し彫り込んでネジ釘をねじ込んだ。
その反対側だが、さて、我が家には標準的な蝋燭がなかった。
そこで、キャンドルから蝋を垂らした上にワッシャーを重ねて適度の潤滑性を生み出した。
レポートといってただそれだけである。
3歳の孫は親のスマホを玩具のように扱う。
祖父・祖母は、その知恵に感心しながらも、「ほんとうにこれでいいのか」と心配している。
仕組みは解らないが操作ができて結果が楽しい玩具って、よい玩具だろうか。
おかげで、今のところは祖父ちゃんのアナログ玩具も喜んでくれている。
祖父ちゃんは、この無骨なタンクを素直に喜んでくれる孫を素直に喜んでいる。
しかしほんとうは坂を登る糸巻きタンクを眺めながら、孫よりも祖父ちゃんの方が心が躍っているのだ。
こんなものだから、蒲鉾板も、二股の枝も、針金も、・・・次の手作り玩具の材料にならないかと、よう捨てずにいる。
そんな私を妻は、『ゴミ屋敷老人』と軽蔑しながら糸巻きを投げてくるのだから勝手なものである。
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