2012年1月18日水曜日

ハクキンカイロが出てきた

   日頃使うことの少ない引き出しの奥の方からハクキンカイロが出てきた。
 妻が「捨てるでえ」というので「ちょっと待った」と記録写真を撮ってみた。
 妻はよく憶えていて、その記憶では40年近く前に関東の某市の何処そこの薬局で購入したというが先週にでも買ったもののようにピカピカである。
 入っていた箱のほうはハクキンカイロ用ベンジンアンプル25ml×5の箱で、外側に250円の値札が付いている。
 このごろ流行りのキャッチコピーで言えば「昭和の暮らし展」を見るようで訳もなく嬉しくなってくる。ノスタルジーなのだろうか。

 正確に言うとこれはハクキンカイロ㈱製のハクキンカイロではなく、松下電器産業㈱製の『ナショナル黄金カイロ』である。 
 ハクキンカイロよりもスマートすぎるのが惜しいが、白金触媒式懐炉という意味では同じである。ナショナルカイロは1993(平成5)年4月に全モデルとも販売終了らしい。
 この方式のカイロは一時は使い捨てカイロに押されて絶滅寸前だったが、アラジンやコールマンが製造を続けている上にジッポーが参入したりして、マニア等には「かっこよくてゴミを出さないカイロ」として見直されているらしい。
 このブログを書くので調べてみて驚いたことは・・・、昔のハクキンカイロは始めにマッチで火を点けていたから(このナショナルカイロも電池式点火器があったから)、てっきり細々とベンジンが燃えて温かいのだと思い込んでいたが、全くそうではなく、プラチナの触媒作用でベンジンを二酸化炭素と水に分解させるときの反応熱ということだった。(スタート時に130℃以上の加熱が必要でそのためにだけ着火していたらしい。)・・・知らなかった。
 そして、これは日本人の発明品で1923(大正12)年に世界で初めて発売されたとある。

 ベンジンの紙容器の説明書きのレトロさにも味があるから、もう一度引き出しの奥に仕舞いこんでおけば「お宝」にならないだろうかと皮算用をしている。
 しかし、「お宝」になるにはこの黄金カイロはちょっとスマートすぎるなあ。
 という不純な思惑で・・・縦型の少し四角っぽいハクキンカイロもあったような気がして家中探しているが未だ見つかっていない。

2 件のコメント:

  1. 懐かしいですね~。我々は「ハッキンカイロ」と発音していたように思います。発熱の仕組み(反応熱)も予想外でした。昔の燃焼タイプのものはサスガに、骨董市でも見た事がありません。

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  2. !確かに発音はハッキンカイロでした。
     骨董市で見つけたら値段を見ておいてください。ハッハッハ
     写真では判り辛いですが、箱の中のベンジン補給専用の「漏斗」だけでも「お宝」モノだと後で妙に気に入りました。
     桂小枝さんには申し訳ないが、厳寒地の屋外行動ならこちらでしょう。

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