2014年6月30日月曜日

本に軍配かな

  芦田愛菜ちゃん主演の「円卓、こっこ、ひと夏のイマジン」という映画を観た。
 在阪テレビ局が揃って制作委員会に参加して、キャストも関西の子らに限ったという関西モノだが、吉本的な嫌な臭いがなく(吉本はほとんど出ていなくて)綺麗な映画だった・・・と感じるのは関西人だけで、全国区ではそのセリフ回しに少しは拒否反応があるかも知れない。
 予備知識としては、思春期前の小学生のひと夏の成長らしい・・・ということと、監督がテレビで、「芦田愛菜という子は大竹しのぶと同じように天才だった」と言っていたのを聞いていたことぐらいであった。
 というように予備知識が少なすぎたせいかもしれないが、ストーリーの展開が十分理解できなかったところが多々あった。それでも、なんとなく面白く理解できた感じになってシネコンを後にした。

  だからその後で、西加奈子著「円卓」文春文庫・本体470円を読み直したら、映画のストーリーが頭の中で繋がった。で、私は映画と本でいえば本の方に軍配を挙げる。
 が、在日の同級生の話などは、近頃腰の引けていた在阪テレビ局に似ず、原作以上に素直で素晴らしいシーンだった。
 映画は決して失敗作ではないと思うが、原作を読んでから映画を観た方が満足感を得られるように思う。(文庫本は映画代よりも安い。)
 ・・・・映画と本を思い返しながら、もうすぐ同窓会を予定している自分の小学生時代を思い出そうと記憶の奥を探してみたが、・・・自分のその時代が映画や本と同じだったような、違っていたような・・・そんな紗のかかった遠い思い出はボケたままだった。
 あの子供たちよりももっと素直だったような、もっとひねくれて大人びた知恵をぐるぐる回転させていたような・・・・・。

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