2013年2月6日水曜日

気品がある

  立春を迎えたが、ツグミを見るとまだまだ「冬だなあ」と感じる。
  冬枯れの木にわずかに残った実を目指して、ケッケッと飛んで来たりすると、冬真っ只中を感じさせる。
  色合いからはスズメに、大きさからはヒヨドリに間違えられたりするが、写真のとおり、浩然とした姿勢にはスズメやヒヨドリが感じさせない気品が漂っている。と、私は勝手に思っている。
 絵に描いたように端正なスタイルだと思っている。好きである。

  そのように「気品のある鳥だ」と感じながら、私はどうしても伏見稲荷を連想してしまう。
  伏見稲荷の『寝覚め家』等のスズメの丸焼き、ウズラの丸焼き、ツグミの丸焼きである。が・・・ツグミは今はない。
  骨と脳みそと僅かな肉の何が旨いのかと聞かれると困るのだが、伏見稲荷参りには付き物の行事食であり野趣である。
雀の丸焼き ネットから
  もちろん、ツグミは捕獲禁止であるから今はもうない。あっても基本的には輸入物の肉らしい。ヒヨコとの説もあるが、すべて伏見稲荷のことであるから狐に騙されていればよい。まあ、堂々と養殖のウズラで楽しんでもらいたい。

  昔、スズメとウズラをわざわざ伏見稲荷まで買い出しに行って飲み会の卓上を飾ってみたが、やはりTPO、・・・参道で食べる野趣はなく空振りだった。

  近頃のツグミの激減ぶりを見ると、丸焼きはあきらめてバードウオッチングで満足するとしよう。

 なおスズメの方は、夏には虫を食べてくれるから益鳥と呼ばれ、秋には米を食べるから害鳥と呼ばれている。
 人間は勝手なものである。
 野鳥の会の人々に言わせると、差し引き圧倒的に益鳥だとおっしゃっている。
 しかし、秋の田から飛び上がる大集団を見ていると、農家の方の「害鳥駆除」の要望もわからなくもない。と、無責任な傍観者を決め込んで、「また伏見稲荷に行ったら食べてやろう」などと考えている。
 以前に肉の卸売店でスズメの丸裸のパックを見たことがある。そのパッケージにはSpainとあったので、少し偽善的にホッとした覚えがある。

3 件のコメント:

  1. 待ってました、スズメの丸焼き!何時から自然保護派になられたのかと心配していましたが(グリーンピース的狂信者という意味で)とは言え、我が家のベランダにやって来てご飯を食べた後、ベランダの手摺で日向ぼっこをしている姿を見ると、やはり食べる気にはなりませんが。

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  2.  先日デパ地下で素晴らしい鯨の赤身と本皮を入手しました。
     息子たち一家も含めて大ハリハリ鍋を行いました。堪能しました。万歳 万歳!
     グリンピースは怒るだろうなあ。

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  3.  9日は伏見稲荷の初午大祭。どなたか参られましたら雀を食べてコメントをお願いします。

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