2012年7月16日月曜日

中央アジアの香り

   テレビの向こうに向ってぼやくのは老化現象の表れらしいが、やたらに生の野菜を齧っては「甘~い」とか、肉を食べては「柔らかい」としか言わないタレントにはほんとうに辟易する。
  具体的に批判するのも馬鹿らしい。ほんとうに辟易している。

  さて、我が家では、子供たちが帰って来たときに度々屋外でバーベキューをすることにしているが、たまには上等の肉をはりこんでやれと、肉の美味しいと評判の店で上等の霜降りロースを買ってきたことがあったが、食べ慣れていないせいか、脂っぽいというか水っぽいというか、もう一つ美味しいとは感じなかった。(人工霜降りではない国産黒毛和牛のミスジ等である・・??)
  そして昨秋、立派なホテルのパーティーで立派な器に乗った嘘のように柔らかい霜降り松阪牛のステーキが出てきたが・・・、正直に言うとこれも「頼りない」というほかなく、妻も「そうやなあ」という感想だった。夫婦の舌が貧乏生活に慣らされ過ぎたせいかも知れないが、何か牛肉の本質とは違うという違和感が残った。(私は肉の脂身大好き人間。念のため)

  だから、この頃、肉をガッツリ食べたい時の我が家はラムチョップに限ると思っている。(牛も豚も鶏も大好き。念のため)
  娘夫婦が帰ってくるときに「用意しておく料理は何がええ」と聞くと「ラム」と指定があるぐらいだ。
  和牛にもオージービーフにも特段その国の香りはしないが、ラムチョップには確実に遥か中央アジアの香りがする。
  ラムチョップを齧ると私の頭の奥にはボロディンの「中央アジアの草原にて」がほんとうに聞こえてくるのだ。これは理屈ではなく、どうしようもない幻聴に近い「思い込み」である。(ボロディンは駱駝の隊商をイメージしているらしいが、中学生の私は、教室の前方に置かれたレコードプレーヤーから聞こえてきたこの旋律を、羊の放牧地として最初に記憶の底に格納した?)
  そういう講釈を並べ立てて食べていると、「中央アジアっ? これってニュージーランド産て書いてるけど」と子供たちから反撃された。

6 件のコメント:

  1. 長谷やんさんは美味しい物は勿論美味しく物を食せられる舌
    (食感覚)をお持ちのようで羨ましい。世界中(先進資本主義国以外)の国の食歩きにも対応できますよ。

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  2. !私の話を聞いた長男が「クミンを振りかけるとどんな料理も中東料理になる」と勧めるので早速買い求めて使って見ました。
     しかし頭の中を流れたのはトルコやペルシャの歌ではなくインドの音楽(ただのイメージだけですが)でした。
     世界を股にかけて見聞を深められている諸氏の経験談を乞う。

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  3. 私の場合、肉類の美味しさの基準は、奥歯で噛みたくなるか、どうか、で決めます。サバンナのライオンが食事をしているシーンを想い出してください。頬張った肉を骨ごと奥歯で噛んでいますよね、前歯でモゴモゴなんて、奥歯でかむことにより中枢神経を刺激し唾液が出てくるのです。結論!一番美味しいのは「さいぼし」です。縄文の香りとでも表現しておきますか。

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  4. !なるほど「さいぼしは縄文の香り」ですか。いいですね。
     昨日まで長男ファミリーが滞在していて馬刺しを食しました。「こんな美味しいものを食べない地方がある」と嘲笑(わら)いながら食べました。

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  5. 「さいぼし」て何の事ですか?

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  6. !「さいぼし」は標準語だと思っていましたが大阪限定特産品なのでしょうか。馬肉のソフトな燻製です。私は2~3㍉に切ってそのままか、生姜醤油をちょっとだけ付けていただきます。
     長男が小さかった頃、今宮戎(十日戎)の屋台で食べていたら、隣の席のタイショウが「これは美味い!いったい何の肉?」と質問。答が判ってから小さな声で「軍馬の世話をしててん」と言って、後は一切よう食べずに帰って行ったのを思い出しました。

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