2010年12月17日金曜日

心は中世に(春日若宮御祭)

 奈良は一般に「大仏商法」(大仏様がいる限り何もしなくてもお客は来る)と言われ商売下手らしい。
 確かに今日は、三勅祭の内の一つであり、875年間欠けることなく(因みに葵祭は度々中断されている)継続されてきた春日若宮御祭(かすがわかみやおんまつり)(お渡り式等の日)であったが、(商売下手の)おかげで、その「松の下祭」(影向(ようごう)の松の前での儀式)を無料で至近距離数センチで堪能できた。
 このお祭りは貴族のというか国家のお祭りのため民俗的な面白みは少ないが、平安後期、お能成立前夜頃の細男(せいのお)や猿楽や田楽がそのまま奉納されるので心はたちまち中世に跳んでいった。大仏商法万歳。
 訂正!! 商売下手ではなく、子供たちと多くの大人はお渡り行列をチラッと見た後、縁日風のお祭りゾーンに群がり各種商売に相当貢献していた。そりゃ、中世の芸能よりも平成の刺激社会の方がパワーが違いますから仕方ないでしょう。



0 件のコメント:

コメントを投稿