世間に蔓延している原因はいろいろあるが、企業社会の「成果主義」という言葉も一因ではないかと思わなくもない。
「目標を定めてどれだけ成果をあげたか、あげられなかったかで勤務評定をして賃金に反映する」と謳う仕組みだが、基本的には成果主義ではなく「減点主義」だろう。
それが世の中に蔓延しているものだから、誰もが失敗を恐れて創造することや気配りをすることを避けていないか。
決められた守備範囲、言われたことしかしない方が失敗のリスクは減る。
早い話が「親切も仇」と考える。ああ。
コロナの折は、「なにかあったらどうすんねん」病もコロナと一緒に流行した。
気をつけていても感染した人を極悪人のように指弾する。いろんな企画を「なにかあったらどうすんねん」と、それが思慮深い正義のような論調で否定する。結局何も生産しない…。
自分が行動しない正当性を見事に論立てするが、結局は責任が怖い、減点が怖い。
先日スマホを触っていたらフェイスブックの「全文を読む」への移行が上手くいかなくなった。いろいろ考えたが勉強不足で判らない。ただ、私の場合はパソコンでも読めるから深刻ではなかったが面白くない状態が続いていた。
で、散歩がてらにスマホを買ったショップに飛び込んで、「悪いが教えてくれないか」と相談した。
その答えは予想どおり「フェイスブックは各自が入れたもので当店では対応できない」だった。
そんな原則は言われなくともわかっている。だから優しく尋ねている。そうであってもこれだけ普及しているフェイスブックだから多くの相談もありノウハウも知っているだろう。
私は大の大人だから反論も怒りもしないが、私は担当の青年の向こうの現代社会の形式主義に怒りが湧いた。
「はい自分で対応します」と帰り際、「この種のことで何の経験もなかったのか」と尋ねると青年は、「スマホを再起動すると直ったこともあります」とポツンと言った。
で、その場でスマホを再起動すると見事に直った。
私は青年にお礼を言ったが、わが家の半径1キロぐらいで生活をしている老人には辛いIT社会である。
フェイスブックはヤフーに吸収されて「連携」してくれという通知が入った。幸いわが家では対応できたがご同輩は苦労されていないだろうか。
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