船の沈没が避けられない事態になったが救命ボートの乗員数には限りがある。女性と子供を優先して乗せたいがそのためには何人かの男性を海に飛び込ませなければならない。そこで船長は各国の男性にこう言った。
アメリカ人には、「あなたが飛び込めば賞賛されてヒーローになれる」
イギリス人には、「ここで飛び込むのは紳士としての当然のマナーです」
ドイツ人には、「飛び込んでください。そういう規則です」
イタリア人には、「ここで飛び込めば美人にもてますよ」
そして日本人には、「ほら、他のみんなも飛び込んでいますよ」・・・・
9月ということもあり、「災害」に関するとあるシンポジウムを聴講したが、その中の一つにこんなものがあった。
防災意識を高めるための対応策の研究で、2006年(法施行)以前に建てられた住宅に火災報知器を設置させる対策で何が有効かという社会実験があった。
罰則を作る案は上手くいかない。
意義の教育も上手くいかなかった。
リスクを明らかにするのも上手くいかなかった。
結局、隣近所の設置状況を訴えて「ご近所は皆さん設置されてますよ」と示すのが効果的だった。
講義はこんなに単純なものではなかったが、骨子だけをいえばこういう風に私は受け取った。
事実、国の防災対策の方針の中にもこの精神は取り入れられているらしい。
この話から沈没船ジョークを想起するのはそんなに難しいことではない。
私はこの話を聞いていて、地震や津波の怖さとともに、為政者が展開する『同調圧力』の怖さに背中が震えた。
『同調圧力』については今後も書いていきたい。
先日は「マスク警察」を書いたが、コロナ以降のこの国の歪んだ同調圧力は看過できない。これでいいのかニッポン人。
(イラストはネット上に公開されていたもの)
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