2023年11月10日金曜日

紅葉はトイレット

   植物には大腸がない。もちろんその先も。なのでざっといえば紅葉は光合成の末に残った老廃物である。
 なので人間様は植物のトイレットを見上げて愛でているのである。

 私もその一人だが、赤や黄色の紅葉を愛でながら落葉(らくよう)にはため息をついている。

 玄関先にヤマボウシを植えているのだが、これが丁度落葉の時期を迎えている。
 あまり大きくはない分、数の多い葉っぱがサラサラサラサラと舞ってくる。
 掃く前に幹を揺らして落としてから掃くのだが、掃いている頭の上に次の葉っぱが舞ってくる。

 そして一通り履き終わってホッとすると、「いつ掃いたの?」というように落ちている。
 地球環境のためとはいえ、足腰の痛みを抱えた高齢者には落葉樹は手に余る。

 常緑樹にしたらどうかという声も聞くが、常緑樹だって落葉する。秋に一斉に落葉しないだけである。
 こうして足腰の痛みを我慢しつつ、毎日「レレレおじさん」となっている。

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