各地にはスマホでキャッシュレスのお賽銭という話もあるから、「リモート詣り」などすでに驚くに値しないだろう。
十日戎は小さい頃から馴染んでいた。小さい頃は堺戎だった。
慶応生まれの祖母からは「福笹に付ける縁起物は一つでいい。たくさん付けた翌年に数を減らしたりすると験が悪るなる」と習ったのを「それもそうだ」と私は今も守っている。
そもそも基本の吉兆には、あわびのし、銭叺(ゼニカマス)、銭袋(ゼニブクロ)、末広、小判、丁銀、大福帳、烏帽子(エボシ)、臼、打ち出の小槌、米俵、鯛などが付いているからこれで十分なのだが、毎年それに一つだけ縁起物を付けている。
それに昨年からは「疫病退散」と書かれたお札も付いている。もう十分だ。
大阪では戎っさんは耳が遠いといわれている。なので裏木戸をドンドンドンと叩いて自分の名前を叫ぶお詣りの仕方をする。摂津名所図会にもその様が「かまびすし」と書かれている(京都夷、奈良南市夷でもそうするが、どうしてか西宮ではそういう風習がない)。
なんというか、そのように神さんが遠くお高く止まっていないのがいい。
だから庶民の声が届きそうな気にさせる。
戎っさん、同じような障害を持つ孫が明るく生きていけるよう見守ってね!ドンドン!
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