ナンキンハゼに劣らぬ樹勢である。初夏にはタマムシが恋を求めて飛び回る。タマムシの次はクマゼミに主役が入れ替わる。
「相」という字は木を見るということで、木を見ると人間は生きる力をもらうのだ。故に相という字には助けるという意味がある。主権者(戦前までは天皇)を助けるのが大臣だから、大臣のことを〇〇相という。
窓の外のケヤキを眺めていると、そんな蘊蓄が実感として伝わってくる。
問題は落葉である。写真のような木が5本ある。
昔は毎日掃除をしたり、場合によっては一日に数回掃いたりしたが、正直なところ近年は音を上げて「剪定するなら落葉前にしてくれ」と自治体に要望し、それがここ何年かは続いてきた。
それが今年は写真のような状態で、自治会のクリーン活動(町内清掃)だが手に負えない。
掃いてる頭の上に落ちてくる。2mほど掃いて振り向いたら「いつ誰が掃いたの?」という景色に変わっている。
ひしひしと感じるのだが街全体が見事に歳をとっていく。そういうことは若い頃は理屈では解っていたがそんな実感は持たなかった。
地方都市では以前から語られていたのがようやくわが街にも及んできたのかもしれない。
「タワマンが廃墟になるぞ」というのにも説得力を感じる。
そんなことを、ケヤキに助けられながらいろいろ考えている。
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