いつもどおり、書評ではない。
禅宗と浄土各宗のことは横に置いておいて、悟りへのプロセスだと考えれば、内省も大事だし他力本願の思想も味がある。
大雑把な私などは「どちらも大事だ」と安直に頷いている。
文化への影響という章では、禅宗の引算の文化、念仏の足算の文化という論も興味深かったし、その延長で「俳句は禅宗の文化」というのには今まで聞いたことがなかったのでそれなりに新鮮だった。
へえ~、俳句のこころは禅ですか?
さらに少し横道の話だが、歴史の理解としては大事なことで、一向一揆や石山合戦を宗教戦争という「通説」のようにとらえるのは全く事実に反する。けっこう生臭い政争に本願寺が首を突っ込んだ。そして後には宗教弾圧と篤信の戦いだったと喧伝したのだ。という指摘は少し目から鱗だった。
この本、けっこう読み終えるまで時間を要した。ふ~。
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