晴耕雨読の言葉があるが、梅雨の楽しみは雨読に限る。
で、新刊ばかり手を出すと出費も痛いので、書架の奥から昔の本を引っ張り出す。
そして冒頭の話になるが、読んだはずの内容がすっぽりリセットされていて、「もしかしたら購入したまま読まずになおしていたのでは」と思うほど新鮮で感動する本が幾つもある。
写真の本は執筆陣のお名前からして「古典」に分類されそうだが、その執筆時と現代のタイムラグを超えてなお新鮮な内容だ。
色川大吉氏によると、現代(執筆時は高度成長期)の日本人はなぜシルクロードにあこがれるのか、それは、日本人はどこか大陸のほうからやってきて、わが内なる原始人が騒ぎだして荒涼たる空間を、ひと一人いない森閑といた曠野をみんな夢見始める・・というのも愉快だ。
で、モンスーン地帯の雨天の下で、一滴の水もない、トイレのできる小さな凸凹すらない砂漠の話を読んで楽しんでいる。
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