2024年1月15日月曜日

1.17の教訓

   阪神淡路大震災の1月17日が近づいてきた。
 今般の能登半島の大地震を見て、阪神地震の後でよく言われた「忘れない」という合言葉だけではだめだと感じている。「忘れない」だけでなく「伝え続ける」ことが大切だと改めて思った。

 教訓はいっぱいあるが、救援の幹線道路事情に絞っていえば、地形上神戸は国道2号線の海沿いに限られていて、そこが大きな被災地であったことで救援に大きな支障があった。
 東日本大震災でも道路と併せて鉄道の復旧が大きな課題であった。
 それらが大事な教訓として生かされていたならば、能登半島の道路網ももっと整備されていなかっただろうか。いま現在、救援の手の届いていない地域があると報道されている。

 さらに、事故のニュースが不自然に訂正されている志賀原発でいえば、万が一の時の避難ルートは絵に描いた餅だった。

 確かに、わが家から遠くない紀伊半島の山の中をクルマで走ったりすると「なぜこんな所にこんな立派な道路が」と不思議に思ったり「利権や予算の無駄遣いかも」などと勘繰りたくなる時があるが、昨年年末近くの奈良県南部の国道169号線崩落事故による通行止めの復旧目途が立っていないことなどを見ると、複数の道路の整備が生活の生命線だろうと感じている。

 高度成長期に建設された橋やトンネルも耐用年数に到達しつつある。
 国の予算に関する哲学を変える必要があろう。
 戦前に奈良の吉村長慶は「軍馬のイナナキは国を亡ぼす」と石に彫ったが、軍事費栄えて民滅ぶ時代に突入している。

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