2021年7月1日木曜日

くちなしの花

   散歩道にクチナシが咲き始めた。沈丁花、金木犀と並んで三大香木と呼ばれたりするが、そういう定義どおり芳い香りを放っている。

 以前には庭に植えていたこともあったが、巨大な芋虫(青虫)が付くので捨ててしまった。その巨大な芋虫は、あの私の大好きなオオスカシバの幼虫なのだが、心の狭い私は、クチナシを丸坊主にしてしまうこの幼虫と、毎年そういう風に食い荒らされるクチナシを嫌になってしまった。

 花そのものの話になると、〽くちなしの花 のように美しく感じるのはほんのひと時で、木としては順に花が咲くのだが、一つの花でいうと、柔らかく綺麗な白色は直ぐに茶色く腐ったようになる。で、散歩道で香りを嗅いだりして楽しむのが一番だろう。

 〽くちなしの花 は、1973年というから、大ナツメロである。というか私が歌える歌はナツメロばかりで、近頃の歌はいくら聞いても歌詞が分からない。こういうのを歳と言うのだろうか。

 老人ホームのボランティアで思うのは、音楽療法などのスタッフがやたら童謡などを歌わそうとすることである。人間は歳はいっても「自分は枯れはてた」などとは思わないと思う。もっと恋の歌を歌う方がよい。

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