2020年11月19日木曜日

鬼手仏心

   私の孫は10時間に及ぶ心臓手術を受けたから、この言葉は文句なしに理解できる。

 少し話を広げると、私たちは生きていくために多くの動物や魚などを戴いているのだから、いろんな場面で鬼手を担ってくれている人がいるし、場合によっては自分自身もそういう調理をしたりする。

 さらにもう少し概念を広げてみると、心ならずも制度上避けられない鬼手に似た処分を行なわなければならない公務もある。

 ただ正直に言うと、世の中には仏心につけ込む悪意や犯罪さえもあるから、常に仏心を忘れないようにというのは解っていても難しい場合もあって単純ではないのだが・・。

 よく介護に係わるシーンで虐待や暴力というような犯罪が報じられることもあるし、犯罪とまではいかなくても「見て見ぬふり」や仏心を忘れた仕事がクローズアップされることもある。しかしその場合、多くは職員の仏心の問題ではなく、余裕のない労働条件である場合が多い。

 だから福祉やセーフティーネットに関わる業務は国の制度や予算に制約されている面が大きいから、そこを抜きにして職員の仏心に矮小化するのでは問題は解決しない。

 ところがこの国では、制度の拡充という前者については「自助だ」といい、仏心に関わっていえば虚偽の言葉を弄んで総じて社会のモラルを崩壊させている。

 さて、FBを見ると公明党員が選挙モードに入っているらしい。そうでなくても衆議院議員の任期は来秋までだし、遠くない解散総選挙は常識になっている。

 ホンキの野党共闘を強く願うし、政権交代をホンキで願う。鬼手仏心が素直に語られる世にしたいものである。福祉やセーフティーネットの制度と予算を拡充し、思いやりが溢れる社会づくりに力を合わせたい。

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